バドミントン裏カジノ賭博問題 田児と桃田を所属のNTT東日本が解雇処分も
違法カジノ店でのバカラ賭博行為が問題となったバドミントン男子の世界ランク2位、桃田賢斗選手(21)とロンドン五輪代表の田児賢一選手(26)の両名が8日、都内で所属先のNTT東日本の責任者と共に謝罪会見を行い、賭博の経緯と実態を明かすと同時に、今後に向けての考え方を明らかにした。 【会見動画】違法カジノで賭博 バドミントン桃田選手らが会見 また同社に所属している松丸一輝選手(26)、佐藤黎選手(25)、星野翔平(24)、古賀輝(22)の4選手と、同部OBで現在はNTT東日本社員の大越泉(23)、竹内宏気(23)の6人も田児選手に誘われる形で2014年10月から今年の1月まで違法カジノ店でバカラ賭博に興じていたことが発表された。
同社では、週末までに調査を続け、確認作業が終わり次第、週明けにも社内の処分を発表する予定。「不法行為を行い、バドミントン界、社会、会社に大きな影響を与えた。厳しい処分にならざるを得ない。社内規定での一番厳しい処分は解雇」と、榊原明・総務人事部長は語り、最悪、解雇処分を科す方向性であることを明らかにした。またバドミントン部に関しても「これまでと同様の活動はできない」と、活動停止、休部などの自己制裁処置が考慮されている。 NTT東日本は、賭博報道を受けて両名に数時間にわたるヒアリング調査を行い、この日、バドミントン部の奥本雅之・部長が調査内容を発表した。田児選手は、2014年10月から昨年3月までは墨田区錦糸町の違法カジノ店でバカラ賭博を行い、同店が手入れにあって閉店してからは、同じ店主が横浜に開いた新しい違法カジノ店に、昨年5月から今年の1月まで通い、総額1000万円相当の負けを背負うほど使った。 賭博費用は、NTT東日本からの給与と大会で得た総額2000万円の賞金から捻出され、田児選手は、それでも足りなくなり、部内のメンバーから総額で1150万円を借金して、650万円は返済したが、現在はまだ500万円ほど残っている状況だという。 田児に誘われる形で2014年10月から昨年1月まで違法カジノでバカラ賭博に興じた桃田は「一度に10万円程度を持っていき、トータルで50万円負けた。高卒から社会人になって、そのお金を自分で使えるという軽率な気持ちで軽く考えていた」という。 田児は、2014年9月に怪我を負い、練習ができなくなり、ストレスが溜まる状況の中、飲みに行った帰りに、カジノ店の客引きに誘われ、違法カジノに足を踏み入れた。5年前に韓国遠征中に現地の合法カジノに通いバカラの味を知ったという。 「いけないことは分かっていたが、自分自身がギャンブルが好きでやめられない自分がいた。認識に欠いていた。いい訳にはなりませんが、感覚が麻痺していた。自分で戦って賞金を得る難しさを甘く見ていた。(使うお金についても)深くは考えていなかった」