今のクラブでは不満? 今冬に移籍するべき欧州日本人(6)完全にベンチ降格…。好調なチームを外から見守るMF
欧州サッカーも各国リーグで10試合ほどが終了し、新シーズンのチームでの序列がはっきりとわかってくる時期である。安定した出場機会を掴み充実した時間を過ごしている選手がいる一方で、監督の信頼を掴めず苦しい状況にある選手もいる。彼らは今冬に移籍するべきなのか…。今回は、今冬に移籍を検討すべき日本人選手を紹介する。※スタッツはデータサイト『Transfermarkt』を参照。情報は11月5日時点。
MF:遠藤航 生年月日:1993年2月9日 所属クラブ:リバプール(イングランド) 今季リーグ戦成績:4試合0ゴール0アシスト アルネ・スロット監督率いるリバプールが、予想を上回る快進撃を見せている。長期政権が終了して新体制となったクラブは低迷期に入ることも少なくないが、リバプールにその心配は無用だったようだ。 チームが素晴らしいパフォーマンスを披露している一方で、日本代表MF遠藤航の立場は危うくなっている。 シュトゥットガルト(ドイツ)で「デュエル王」として名を馳せた遠藤は、昨年8月にリバプールへ完全移籍した。 ベテランの域に差し掛かった遠藤の獲得には疑問の声もあったが、ユルゲン・クロップ監督のサッカーの中で、同選手はその能力を遺憾なく発揮。素早い寄せで相手の攻撃の芽を潰し、前線にボールを届ける役割を果たした。 また、怪我が少ないという特性も輝いた。アレクシス・マック・アリスターの負傷もあってクラブ史上初の13日間で5試合連続先発出場という大仕事をやってのけた遠藤は、クロップ・リバプールに欠かせない存在にまで上り詰めた。 しかし、監督交代によってその立場が激変する。 クロップ前監督よりもポゼッションサッカーを強く志向するスロット新監督は、配球力に優れたライアン・フラーフェンベルフを積極的に起用するようになり、遠藤は控えの立場に降格した。 遠藤は、今季ここまで公式戦7試合に出場しているが、その合計出場時間はわずか163分。2試合分にも満たないものとなっており、リーグ戦では試合終盤のクローザーとして起用されることがほとんどという状況である。 この状況が変わらない場合、遠藤が今冬の移籍市場で新天地を目指す可能性は否定できない。彼のような中盤の潰し屋を欲しがるクラブは少なくないはずだ。
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