ブンデス降格危機→5位! 「自分たちも驚き」の躍進を引っ張る佐野海舟…逮捕報道に加え「レベルが違った」苦境から主力に急成長できた理由
通訳に頼れないことが逆によかった
結果として、この状況が佐野にとっては逆によかったのではないだろうか。通訳一人に任せることができない状況なので、佐野は最初から監督の意図を理解しようと必死で耳を傾け続けていた。監督も戦術ボードを用いたり、ビデオ分析を見せるなど視覚的に理解しやすくしようとしながら、情熱的に丁寧に説明していく。佐野もわからないことがあれば自分から聞く。 「ミーティングの時とか、監督から言われていることは大体わかるようになってきましたし、コミュニケーションをとる回数というのも多くなってきているので、そこは徐々に改善してきているのかなと思います」
監督からの高い要求
ヘンリクセン監督は中盤センターでコンビを組む元ドイツ代表MFナディム・アミリと佐野の共同作業こそが「チームで最も重要な部分」と強調している。だからこそ、ある日の記者会見で、佐野とアミリの間によりスムーズで明確なコミュニケーションが生まれることを要求したこともあった。要求値の高さは期待の表れ。それは佐野も感じている。 「要求されていることは高いと思います。でも監督が『できない』と思ってたら言わないと思うんです。だからそれに応えないといけない。今はチームともいい関係でやり合えているのかなと思います」 そんなピッチ内の充実は、ピッチ外に落ち着いた環境があったことも大きい。リラックスして過ごせる環境がマインツという街にあった。ローマ時代からの遺跡を残し、市内には荘厳な大聖堂がそびえる歴史的な街。人口20万人ほどで、大学生も多い。周囲には自然が多く、市民にはほどよいのんびりさがある。
「めちゃくちゃ充実してます」
「ご飯もおいしいし、人も温かい。めちゃくちゃいい街ですね。めちゃくちゃ充実してます。好きです」 そう答える佐野の表情にはとても優しいものがあった。せっかくチームも自分も好調なだけに、ウィンターブレイクに入ることにやきもきしているのではないかと思い、「正直いま休みたい? それともすぐ次の試合をやりたい?」と尋ねてみたら、即答してきた。 「正直すぐやりたい。けど仕方ないんで。しっかりと休みます。でもこの中断期でやっぱり差が出ると思う。しっかり休みながら、どうしたらもっと成長できるかを考えていきたいです」
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