PTAって強制?子を持つ親悩ます役員決め・・・独自入手した「勧誘マニュアル」の実態
■元指名委員「恐怖と絶望…」「PTAをやめると無視」
PTAの役員選びに作成された“マニュアル”。 私たちは、実際にマニュアルを使ったことがあるという元指名委員から話を聞くことができました。指名委員は"くじ引き”で選ばれたといいます。 元指名委員 「先輩ママから『指名委員になったら最悪』だと聞いていたので、まさか自分がくじを引くなんてという…恐怖と絶望ですね」 「1回目の訪問は挨拶ぐらいで、規約を渡して引き上げ、2回目でお返事を聞きます。その時に渋るようであれば『できますよ!』と励ましの言葉をかけて、もう1回すぐにご挨拶させてくださいと、次のアポをとらせてもらう。そして、3回目は『あなたしかいないんです』と半ば押しきる形で話をもっていきます」 時には、PTAに加入すらしていない人の家も訪れ、PTAの役員を依頼するケースもあるといいます。
■PTAに加入せず「差別」も
この元指名委員は“PTAのあり方がおかしい”と思うようになり、その後、PTAを退会しました。すると、他のPTA会員からこんな仕打ちが-。 元指名委員 「PTA会員の保護者に挨拶をしても無視され、見て見ぬふりをされました。自分の子どもが学校の休みの日に、近所に遊びに行ったら(PTA会員の子に)『あなただけこっちで遊んでね』と言われ、“仲間はずれ”にされることもありました」 また別の小学校の母親は、子どもの入学時、PTAへの加入を断ると、担任からこんな言葉を投げかけられたといいます。 PTAに加入しなかった母親 「保護者と担任の二者面談のときに、担任から『PTA会員ではない人には記念品を渡せないとか、そういうことがあるかもしれません。そういうことになると僕も困るんですよ』みたいな言い方をされて手紙を渡されました」 渡された手紙の送り主は“PTA会長”だったといいます。 その手紙には… PTAに加入しなかった母親 「『学年活動の記念品、夏祭りの無料引換券、卒業に関する費用など、そういうものはPTA会員の方々への還元だから、“未加入の方は対象外”になってしまいます』と書いてありました。本来は、やりたいと思う人が集まるべきなのに、PTAに入るのが前提の風潮になっていて、学校という公教育の場で、PTA会員かどうかで子どもに差別があるのはおかしいと思います」