交通事故で両脚を切断も「恨みはない」と言いきるモデル・葦原みゅう「今が楽しいから過去を後悔する暇がないんです」
── 脚を失ったショックよりも、退院に向けたリハビリのほうに気持ちが集中していたんですね。 みゅうさん:そうですね。「車いすにはいつから乗れますか?」といったことのほうが気になっていました。リハビリも、最初は自分で車いすに乗れないので、リハビリの訓練士さんに抱っこされつつのスタートだったんです。でも、だんだん自分で乗れるようになって。車いすをこげるようになったら自分でナースステーションにも行けるようになり、できることがひとつずつ増えるワクワクのほうが大きかったです。
個室だったので、人とふれ合うことがなくて暇だったんですよ(笑)。ナースステーションで、看護師さんとお話ししたりするのがすごく楽しかった記憶があります。 ── 退院後、すぐに大好きな「東京ディズニーランド」に行かれたとか。 みゅうさん:そうなんです。そもそもオーダーの車いすができあがる前に退院しちゃって。オーダーしてでき上がるまでに3か月くらいかかったんです。できるだけ早く外に出たくて、退院できる状態になるまで頑張ってリハビリしたのに、車いすが届かないせいで入院を延期しないといけないのが、すごくイヤで。
主治医と相談したうえで、車いすをレンタルすることにして、オーダーの車いすができあがる前に退院しました。今乗っているような自分でこぐ前提のものではなくて、病院の入り口などにある、自分でも動かせはするものの、人が押す前提で作られた大きな車いすでした。 ── 私も家族が車いすユーザーなのですが、病院の入り口にあるような車いすと、オーダーの車いすとでは、操作性がかなり違いますよね。 みゅうさん:そうなんです。脚がないぶん、体の前方が軽くて浮きやすくて、最初は怖かったです。「東京ディズニーランド」には友人と一緒に行く約束をしていたし、ひとりでは移動が難しいところは友達に押してほしいと頼んで。気をつけなきゃいけない点は意識してましたけど、あとは気にせず満喫していました。めっちゃ楽しかったです(笑)。