アゼルバイジャン大統領、旅客機はロシアが撃墜と断言
(CNN) 25日に起きたアゼルバイジャン航空機の墜落について、アゼルバイジャンのアリエフ大統領は29日、テレビのインタビューで「ロシアに撃ち落とされたと明言できる。これが事実だ」と述べた。 【映像】ロシア南部行き旅客機、墜落の瞬間 大統領府の公式サイトにインタビューの内容が掲載された。それによると、アリエフ氏は「意図的な行為だったと言っているわけではないが、行為はなされた」と断じた。 アゼルバイジャン航空の旅客機はロシア南部チェチェン共和国のグロズヌイへ向かっていたが、カザフスタン西部アクタウで墜落し、38人が死亡した。 ロシア連邦航空運輸局は当初、旅客機が鳥の群れと衝突して墜落したと主張。その後、同機はウクライナの戦闘ドローン(無人機)と濃霧に遭い、ロシア領空からやむなく引き揚げたと説明した。 アリエフ氏はインタビューで「機体が穴だらけにという事実から、鳥との衝突説は完全に排除される」と反論。「撃たれた時点で、パイロットが鳥の群れと認識した可能性はある。友好国の上空を飛行していてまさか地上から攻撃を受けるとは、だれも思わないからだ」と指摘した。 アリエフ氏によれば、旅客機はロシア上空を飛行中に「電子戦の手段」によって制御不能となり、同時に地上からの攻撃で尾翼部分が大きく損傷したという。 カザフのカラバエフ運輸相は26日、ロシアの運航管理者から墜落直前、客室の酸素タンクが爆発したとの報告が入ったと述べていた。 アリエフ氏はこれについて、「ロシア側が問題の隠蔽(いんぺい)を図ったことを明確に示す」との見方を示した。 ロシア国営タス通信は、プーチン大統領とアリエフ氏が28日に続き、29日も電話で会談したと報じたが、内容には言及していない。