大谷翔平を救った男の「ヒーローインタビュー」…ドジャース一筋の用具係、とっさの「好プレー」【2024年ちょっといい話】
【大谷翔平と仲間のちょっといい話(第5回)】 ドジャースの大谷翔平から、「MY HERO」と言われた人はなかなかいないだろう。6月26日、シカゴで行われたホワイトソックス戦。ベンチに飛んできた強烈なファウルボールが、大谷に向かって飛んできた。この危機を回避したのが、ドジャース一筋18年の用具係でバットボーイも務めるハビエル・ヘレラさん(38)。鋭い打球を素手でキャッチした。 彼がよけてしまえば、大リーグの宝に直撃していたかもしれない。だが、彼の「好プレー」で事なきを得た。この映像がSNSで広まると、7億ドルの男を救ったヒーローとして一気に全米の話題に上がった。 2日後のジャイアンツとの試合前、ヘレラさんは初めて「ヒーローインタビュー」を受けた。約30人ほどの日米メディアに囲まれた主役は他のスタッフに冷やかされながら取材に応じた。 7億ドルの男を救った気持ちはと聞かれると、「自分の仕事をしたまでだよ」とサラリ。球団スタッフは大いに沸いた中で、SNSで広まった映像は「100回ほど見た」。爆笑の渦に巻き込んだ。 大谷からは「ありがとう」と感謝の言葉をもらったという。ヘレラさんは「いつでも君を守るよ」と返した。本物のポルシェやミニカーをもらったかと冗談で聞かれると、「ノー」と笑顔。ロバーツ監督は「彼には契約延長か、昇給が必要だね」と笑わせた。 大谷は自身のインスタグラムでヘレラさんがインタビューを受けている写真をストーリーで公開。そこに「MY HERO」と記した。そして、こっそりと「プレゼント」を渡した。自身がスポンサー契約を結ぶニューバランスの運動靴。「翔平からこれをもらったんだ」。ヘレラさんは用具の管理をしながら、うれしそうに言った。(阿部太郎)
中日スポーツ