微力ながら被災地の支援をしたいです。寄付先に迷っていたら友人から「ふるさと納税」を勧められました。返礼品をもらわずに寄付できるのですか?
ふるさと納税は、実質2000円の負担で特産品など豪華な返戻品をもらえるイメージが強いでしょう。しかし、返礼品をもらう以外に、子ども・子育てや健康・医療・福祉、災害支援・復興など、ふるさと納税の使い道を選ぶこともできます。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
ふるさと納税の仕組み
ふるさと納税とは、生まれた故郷にかかわらず自分の選んだ自治体に寄付(ふるさと納税)を行った場合に、寄付額のうち2000円を超える部分について、所得税と住民税から原則として一定の上限まで全額が控除される制度です。 例えば、年収700万円の給与所得者の方で扶養家族が妻、子2人、所得税率10%の場合、5万円のふるさと納税を行うと、2000円を超える部分である4万8000円が所得税と住民税から控除されます。税の控除額4万8000円の内訳は、次のとおりです。 ・所得税:4800円 【計算式】 寄付控除対象額4万8000円×所得税率10% ・住民税(基本控除):4800円 【計算式】 寄付控除対象額4万8000円×住民税率10% ・住民税(特例控除):3万8400円 【計算式】 寄付金控除対象額4万8000円×(90%-所得税率10%) この場合、住民税(特例控除)の上限額は住民税所得割額の2割です。この2割を超えても、住民税(基本控除)は適用されます。ただし、自治体以外に対する寄付金と合わせて、住民税の寄付金控除の対象となる寄付金の限度額は総所得金額の30%です。 ふるさと納税の魅力は、実質2000円の負担で2000円を超える豪華な返礼品をもらう点にあります。返礼品は、魚介類、肉、野菜、米、地酒などの特産品や旅行券、食事券などさまざまな種類があります。 一般的に納めた税金の使い道は指定できませんが、自治体によっては、申込時に寄付金の使い道を選択することもできます。ふるさと納税を利用すれば、実際の自己負担額は2000円に抑えながら、被災地の支援のために数万円の寄付をダイレクトに自治体にできます。被災地のニーズとは違う部分にお金が使われたり、手数料を中抜きされたりなどの心配がありません。 自治体の返礼品等は、「ふるさと納税ポータルサイト」で見つけることができます。給与収入などの条件を入力して、ふるさと納税の寄付額の目安となる控除上限額をシミュレーションもできるので、上手に活用しましょう。 また、ふるさと納税を行った際、独自にポイント還元を行うサイトがあります。現在、一部の「ふるさと納税ポータルサイト」を利用して寄付をすると、寄付額に応じたポイントが還元される仕組みがあります。 2025年10月から適用される改正では、ふるさと納税によるポイント還元が禁止される予定です。ただし、クレジットカードで決済した場合などに得られる通常のポイントは、これまでどおり付与対象になります。