独VWのインド法人、税関当局が約14億ドルの課税逃れを指摘
Aditi Shah [ニューデリー 29日 ロイター] - ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のインド法人であるシュコダ・オート・フォルクスワーゲン・インディアが、輸入部品に対する税金を意図的に本来の税額より約14億ドル少なく済ませる課税逃れをしていたとインド西部マハラシュトラ州の税関当局から指摘されていたことが分かった。 ロイターが確認した関税当局からVW側に対する9月30日付の通知によると、VWのインド法人は車両の「ほぼ全体」を構成する部品を組み立て前の状態で別々に輸入することにより、「完全現地組み立て(CKD)」の規則で適用される30―35%の輸入税を逃れ、輸入した部品を「個別の部品」として申告して税率を5―15%に抑えていた。 課税逃れの対象となった車種は「シュコダ」の乗用車「スパーブ」とスポーツタイプ多目的車(SUV)「コディアック」、「アウディ」の乗用車「A5」とSUV「Q5」、VWのSUV「ティグアン」など。 関税当局は、VWのインド法人は2012年以降、本来は輸入税などで約23億5000万ドルをインド政府に支払うべきだったが、実際に支払ったのは9億8100万ドルにとどまり、13億6000万ドルが未納となっていると指摘した。 これに対し、VWのインド法人は「当社は責任を全うする組織であり、国内外の法律と規制を完全に順守している」と主張。「当社は通知を精査しており、当局への全面的な協力を続ける」と表明した。 税関当局の通知はインド法人に30日以内に回答するよう求めている。VWは回答したかどうかについてコメントしなかった。