〈食べログ3.5以下のうまい店〉フードライターが教えてくれた、日本で一番好きなタイ料理!
外川さん「コンパクトな空間ながら、シチュエーションに応じて選べる3種類の客席があるので「ちょっと一杯」が気軽にしやすいところもお気に入り。混雑する前のオープン直後の17時台がねらい目です!」
腕を振るうのは、この道40年というベテランの料理人、ティンさん。イサーン生まれで、12歳から料理の道へと進み、2008年に来日し、故郷の味を作り続けている。厨房ではタイ語のやり取りが飛び交っているので、より一層エキゾチックな雰囲気に。イサーン地方は、タイ料理のなかでも特に発酵調味料を多用するため、発酵の食文化が浸透している日本人の口にも自然と馴染みやすいという。
できたての「ソムタム」は甘・辛・酸・塩のバランスが絶妙
店名にもなっているタイ料理の定番である青パパイヤサラダ「ソムタム」は、なんと5種類をラインアップ。日本のタイ料理レストランでは1~2種類が多いので、5種類もメニューに並んでいて驚かされるが、代々木にある「ソムタムダー 代々木店」ではなんと、さらに多い8種類を用意。メニューの品数からも妥協しない本物への忠実さがうかがえる。
ちなみに、店名の「ダー」は、イサーン地方で広く使われている方言で「おいしいね」「楽しいね」など共感を誘う語尾の“~ね”の意味。イサーン地方の人々が持つあたたかいおもてなしの気持ちと、親しみの気持ちを込めて名付けられた。
塩漬け卵入りのソムタム「タムタイカイケム」は、オーダーごとに専用の調理器具である木製のクロックを使って、ポクポクというリズミカルな音を立てながら作られている。青パパイヤの食感をほどよく残すよう叩きすぎないのがポイントだ。ココナッツシュガーの「甘」、タイ産唐辛子の「辛」、ライムなどの「酸」、そして「塩」をバランスよく感じることができる。本場の味わいにタイ人のリピーターも多い人気メニューだ。使用する愛らしい器は、タイの家庭らしいデザインのものを現地から取り寄せている。
外川さん「出来立ての「タムタイカイケム」の香りや食感は感動的! 塩漬け卵を崩しながら味わうことで、塩味とまろやかさが徐々に増していくので、味わいの変化も楽しめる逸品です。」