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（ブルームバーグ）： 米金融当局が積極的な利下げ姿勢を後退させるとの見方を背景に、全体的に債券相場の下落圧力が強まる中、米地方債市場にも売り活発化の波が押し寄せている。

ブルームバーグのデータによると、最高格付けの10年物地方債利回りは、23日に18ベーシスポイント（ｂｐ、１ｂｐ＝0.01％）上昇し、過去２年余りで最大の上げ幅となった。足元では3.02％で推移。指標の10年物利回りが前日に８ｂｐ上昇したことをきっかけに、通常は落ち着いた値動きをする州・地方自治体の債券の市場では、売りが売りを呼ぶ異例の展開となった。

ＦＨＮファイナンシャルの地方債ストラテジスト、ライアン・ヘンリー氏は、米国債と比較して地方債が割高になったことで、ここ数日間は買いが手控えられていると説明。「市場全体が米国債の動向にやや不意を突かれた感がある」とし、「地方債は今日が転換点になった」と話した。

地方債は供給面の圧迫要因もある。ＪＰモルガン・チェースの地方債ストラテジスト、ピーター・デグルート氏は23日のリポートで、「今週から来週にかけて大量の発行が見込まれていることを考慮すると、米国債市場の動きに連動して、地方債の利回りが従来より高い水準に引き上がるのは特に驚きではない」と指摘した。

ブルームバーグが集計したデータによると、今年は長期年限の地方債の発行が約43％増の4150億ドル（約63兆3400億円）程度に膨らんでいる。来月の米大統領選に伴うボラティリティー上昇の可能性を警戒して前倒しでプライマリー市場に駆け込む動きもあり、10月だけでも発行額がこれまでのところ430億ドルに達した。

原題：Muni Rout Sends Prices Plunging With Worst Day in Two Years (1)（抜粋）

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