スバルが新役員人事で会見(全文1)中村専務が新社長に 吉永社長は会長に
中村知美次期社長候補からのあいさつ
司会:それでは続きまして、ただ今ご紹介させていただきました次期社長候補の中村よりごあいさつ申し上げます。 中村:ただ今ご紹介いただきました、中村知美でございます。初めてお目に掛かる方が多いかと思いますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。皆さまのお手元に配布してございます資料にもありますけれども、若干、まず初めに経歴について補足ということでお話しさせていただきたいと思います。1982年、昭和57年に富士重工業に入社いたしました。入社して最初の仕事は経理部の財務課というところで主に銀行の取引、あと資金繰りとか資金の運用とか、そういうようなことを担当しておりました。その後3年間ほど、社長の吉永と同じですけれども、国内のSUBARUの特約店に出向いたしまして、実際の車のセールスを担当いたしました。 その後、当時パワーユニット系の製造と開発の拠点でありました、当時の名前で言うと三鷹製作所、現在の東京事業所というところになりますけれども、そこに特約店から復帰しまして、主に工場の人事、労務を担当しておりました。そのときが、すいません。私の会社の人生で初めてそういった製造、開発の現場に接した時期でございまして、そういう意味で私自身が思っていることですけれども、そのときにメーカーとして、SUBARUというメーカーとしてわれわれのDNAってなんだというのをそこで学んだような気がしております。 その後は本社の人事部門やSUBARUの国内営業部門に従事いたしまして、国内営業本部部門が一番長くて12年ほどやったんですが、その間、国内の特約店の販売支援や販売促進、また兵庫県にございます特約店にも出向して、そこの経営にも携わってまいりました。それ以降は皆さまのお手元の資料にありますとおり、2004年以降となりますけれども、資料にありますとおりの経歴となります。特に2009年から2012年までの4年間、戦略本部というところでSUBARUグループ全体の経営戦略や経営管理に携わりまして、現社長の吉永が社長に就任した2011年ですけれども、このときにも経営企画部長として、当時の中期経営計画の策定や経営のサポートを行っておりました。なにぶん2009年ということですので、ちょうどリーマンショックから当社が赤字に転落した時期、そこから再建ということで取り組んでいた矢先に2011年、東日本大震災が起こりましたので、そういう意味では経営企画部時代は私にとっては結構つらい思い出ばかりという印象を持っています。 そして2013年から海外営業部門を担当するようになりまして、2014年からは現在の職務ですけれども、アメリカの販売拠点でありますSubaru of Americaの会長として、北米地域の販売最前線というものを肌で感じながら現在に至っております。 皆さまご存知のとおり、当社にとりまして飛躍的な成長をリードしてくださいました現社長の吉永のあとを引き継ぐこと、また、世間一般に言われておりますけれども、われわれ自動車業界にとって大変革期といわれるようなこのタイミングで、このような任を拝命することになりまして、本当に身の引き締まる思いでいっぱいですけれども、軸をぶらさずにしっかりと前を向いてこの重責を果たしていきたいというふうに考えております。 あいにく私、4年間、海外というかアメリカにいました関係で、実際、直近の社内の状況など、しっかりと把握するためには多少のリハビリ期間が必要かなというふうに思っているんですけれども、幸い、当社の最重点市場である米国、北米を担当してきたことや、また、この4年間、当社の外からSUBARUという会社を見てきました。また、販売の最前線の現場であるところからうちの会社を見てきたわけなんですけれども、そういった過程の中で垣間見える当社の強みとか弱みとか、そういうものも自分なりに自分自身の考えとしてですけれども、把握しているつもりでございます。そういう意味で、これら過去から直近までの経験を生かして、また新たな視点を加えて、経営のかじ取りに向かってまいりたいというふうに考えております。 現在、当社は中期経営ビジョンの「際立とう2020」の取り組みを推進している最中でございますが、同時にその先の経営環境の変化を見据えまして、次期中期経営計画の策定準備も進めております。ここまで数カ月間にわたり若手幹部からの提言にはじまり、役員全員で議論を進めてきている最中なんですけれども、今後は自分自身のリーダーシップを持って、新たな経営ビジョンとしてまとめ上げていきたいというふうに思っています。先ほど吉永からも紹介、ありましたが、正式な社長就任後のしかるべきタイミングといいますか、早いタイミングで皆さまに対して発表させていただきたいというふうに考えています。 最後になりますけれども、SUBARUブランドとしての大きな方向性はぶれることなく、しっかりと継続して、その上で次なるステップといいますか、次なる成長に向けて着実な歩みを新しい役員体制と全ての社員と共に実現してまいりたいというふうに考えております。これからのご支援、ご鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます。どうもありがとうございました。 【連載】スバルが新役員人事で会見 全文2へ続く