「生でも、焼いても、揚げてもおいしい」シェフがほれ込んだ「新幸福ねぎ」 “ブランド化10年” 肉厚でジューシーと評判 スーパーも独占契約
■台風19号災害で畑が被災
ブランド化に取り組んで5年。全国に販路を広げていた頃ー。 2019年10月、台風19号災害で小林さんの畑も被災。大きな被害を受けました。 「新幸福ねぎ」農家・小林庄二さん: 「これ見たときショックだった。流木やなんか流れてきて、上をみんな潰しちゃってんだよね。もう手に負えないし、農家は自然相手だからしょうがないなと」
■「新幸福ねぎ」を待つ客のため
土砂や流木を取り除き翌年には、通常の生産ができるまで復旧させました。支えになったのは「新幸福ねぎ」を待つ客の存在だったと言います。 「新幸福ねぎ」農家・小林庄二さん: 「自分の出してるネギが評価されて、あっちでもくれ、こっちでもくれって。災害の部分より、お客さんの評価の方が断然強い。喜びがあると、なんでも越えられるような」 収獲は8月から翌年の2月まで続きこの時期は、1日におよそ4000本を収穫します。 徐々に販路を広げていった「新幸福ねぎ」。2023年、大きな動きがありました。
綿半の青果担当バイヤー、滝沢秀彰さん(36)。「新幸福ねぎ」の「鮮度」と「品質」に目をつけ、2023年、「独占販売」を持ちかけました。 綿半 青果担当バイヤー・滝沢秀彰さん: 「非常に品質が良かったので、足を運んでぜひ、うちに出荷していただきたいと猛アピール」 アピールが実り現在、「新幸福ねぎ」の99%は綿半が仕入れ、東北信の7店舗で販売。昨シーズンの販売量は約20トンとネギとしては、異例の売れ行きとなりました。 「新幸福ねぎ」農家・小林庄二さん: 「スーパーの棚に並ぶというのは夢の世界でね、まさか俺の(ネギ)がそこに載るなんて思ってもいなかった、うれしいですよね」
■シェフもほれ込んだ「新幸福ねぎ」
「新幸福ねぎ」にほれ込んだ人がもう一人。冒頭で紹介した「ねぎ福」の福井孝さんです。 長野市内のホテルでシェフとして働いていた福井さん。地元で自分の店を開くのが夢でした。目玉になる地元食材を探す中、「新幸福ねぎ」と出会ったと言います。 ねぎ福・福井孝さん: 「生でも、焼いても、揚げてもおいしいと思って、そこだけでいこうって決めちゃいました」