定年間際に教員を退職し、服を変えたら人生も変わった。「60代は目立っていい」と、背中を押されて
◆ありのままの自分で、おしゃれを楽しむ 新しい仕事につくことはできなかったけれど、目下、私は教員時代に夢見ていた理想の生活を送っています。それは長野県の蓼科にある山荘で、1年の半分を過ごすという暮らしです。自宅のある名古屋市を離れ、4月から11月までこの山荘で暮らしてみる――私にとって、これも初めてのチャレンジです。「僕は80歳まで働く!」と言う夫は仕事のない週末しかやって来られないので、普段は2匹の愛犬と私だけ。豊かな自然に囲まれてガーデンライフを楽しんだり、家庭菜園で野菜を育てたり。ときには、軽井沢や松本までドライブすることも。朝から晩まで仕事ばかりしていた頃と比べたら、まったくストレスがありません。 山の暮らしは、都会のように服装に気を遣う必要もありません。とはいえ、西先生もスッピン&メガネでありながら、いつもとってもおしゃれです。そんな先生の姿勢を見習って、私も素のままの自分でおしゃれを楽しみたい。山では、教員時代に必ずつけていたピアスや指輪もしていません。コンタクトレンズもはずして、毎日メガネです。必要以上に他人の目を意識せず、周囲に忖度したり見栄を張る必要もない――生きていく上で大切な心構えを『着る学校』で学んだことで、50代までの私とは違う新しい自分を発見できたのだと思います。 (構成=内山靖子)
ななさん,西ゆり子
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