優しい上司が落ちる「デカ主語ハラスメント」「前にも言ったよね保身」という“穴”…絶対に部下を傷つけない“回避術”とは
よく聞かれる質問はフォルダに明文化
では、どうすれば「前にも言いましたよね」などの言葉で部下を傷つけることを回避できるのか? ダイヤモンド・ライフ 副編集長の神庭亮介氏は「よく聞かれる質問をQ&Aなどの方式で共有フォルダ上に明文化しておき、聞かれた際には『ここにマニュアルがまとめてあります』とリンクを貼ればいい。部下の方も疑問点が生じたらまずは社内ポータルや共有フォルダを検索し、分からなかったら上司に聞くということを基本動作としてやった方がいい」と提案した。
「みんな大変」は「デカ主語ハラスメント」
上司に言われたらイヤな言葉は「前にも言いましたよね」だけではない。街の声は… 「やっぱり『仕事が遅い』とか『遅えよ』みたいな言葉にはヘコむ」(20代・ラジオ営業) 「『そういうの全然ダメ』とか、説明している途中で『もうそれやらなくていいから。次のこれやって』と言われることも」(20代・メーカー営業) 「『適当でいいから』『大体で』などの雑な指示」(30代・コンサルティング) さらに、日本メンタルアップ支援機構の大野萌子代表によると、「みんな大変」という言葉はテレワークなどで働き方が見えない中、不特定多数の人を主語にして反論させないような言い方であり、「普通は」「一般的には」という言葉は「私の言っていることは間違っていない」という押しつけになっているという。 神庭氏は大野代表が挙げた「みんな大変」「普通は」という言葉に対して「デカ主語ハラスメントだ」と指摘。 「『私はこう思う』という“アイメッセージ”で言えばいいものを、わざわざ主語を大きくして『みんな』などと言うのは『Aちゃんのこと、みんな嫌いだって言ってたよ』と言う小学生と変わらない」 さらに神庭氏は「相手やシチュエーションによって、かけるべき言葉は変わる。完璧主義で手が止まってしまう人には『ざっくりで大丈夫です』という言い方が有効なこともあるし、少し雑な人なら『時間はかかっても丁寧に』と伝えるのがいいだろう」とした上で「言い方の問題も大きい」と説明した。 「まったく同じ言葉でも、言い方次第で詰問にもなるし、フレンドリーな声掛けにもなる。表情や雰囲気など言語以外の情報量は大きいが、リモートだとそういうニュアンスが届きづらいこともある。特に何かミスを指摘する際は、ミスを憎んで人を憎まずの気持ちが大事。人格否定と捉えられないように、語尾を『かもしれないです』と柔らかくすることもある」 (『ABEMAヒルズ』より)
ABEMA TIMES編集部