海外メディアは大坂なおみの逆転16強を絶賛「奇妙な対戦を生き延びる」「優勝と世界1位へ推し進む」
シンガポールのストレイツ・タイムズは、「大坂がシェ・シュウェイの“器用なテスト”を通過する前に冷や汗をかいた」と、大坂の逆転勝ちを報じた。 第1セットは、トリッキーなショットを見せてくるシェに対して対応できず「シェが意のままにプレーしていた間は、大坂は、まるで暗闇の中で片手だけでルービックキューブを解こうとしている人のようだった」と表現。 「我慢は本来大坂のスタイルではないが、落ち着くことがシェに対する攻略法だった。やがて彼女は攻略法を見つけ出した。まだ21歳の日本人選手(の大坂)がそれだけ良い選手だったからだ」と、大坂が気持ちを切らすことなく、粘り強いリターンでペースを取り戻したことを伝えた。 同紙は、シェを「(あらゆるストロークのパターンを持った)テスト材料になるような選手だ。まるでテニスのテスト」と評価した上で、「大坂は(テストに)パスするために良いプレーを見せた。シェは第1セットを奪い、第2セットも4-2で、第7ゲームも40-0でリードしていたが、その場面で『考え過ぎ始めてしまった』と明かし、そこから大坂は(逆に)見事な球を打ち始めた」と、勝負のポイントと逆転勝利の様子を報じた。 英国のBBCは、大坂の逆転勝利を伝える記事の中で、「機嫌の悪かった大坂が難局を切り抜ける」と小見出しを入れ、「論議を呼んだ全米オープン決勝で、セリーナ・ウィリアムズを一蹴した後、大坂は優勝候補の1人としてメルボルンにやってきた。だが、マーガレット・コート・アリーナで、彼女は42本のミスを犯し、イライラと戦い続けた。普段の元気のいい大坂の姿ではなかった」と、第1セットから第2セットの途中までの様子をレポート。「彼女はフラストレーションを見せた。第1セットの中盤で今大会初のサービスブレークを許すとコートにボールを叩きつけた」と続けた。 第2セットの第7ゲームから挽回して逆転勝利を収め、2年連続の16強進出を決めたことを記し「ただあきらめたくなかった。グランドスラム大会が本当に好きだから、ここに少しでも残れるようにできることは何でもやってみせた」との大坂のコメントを掲載した。 大坂の4回戦の相手は世界12位のアナスタシア・セバストワ(28、ラトビア)。過去の対戦成績は2勝2敗という五分の相手で、大坂は、「次の相手も手ごわい。難しい試合になるでしょう」と気を引き締めている。