2019センバツ明石商 甲子園と同じ土 「最高の練習場」に整備 /兵庫
今春のセンバツに出場する明石商のグラウンドには、阪神甲子園球場(西宮市)と同じ土が敷かれている。良い状態を保つため、部員やスタッフは毎日約1時間かけてトンボとスポーツトラクターで整備し、「最高のグラウンド」で野球に打ち込んでいる。 明石商に「甲子園の土」が敷かれたのは2013年ごろ。グラウンドの水はけを良くするとともに、生徒の意識を高める目的もあった。甲子園球場の整備を担う阪神園芸(西宮市)に注文して内野を整え、マウンドの高さや勾配も甲子園と同じにしてもらった。16年冬にも土を投入し、三塁側のブルペンとファウルゾーンも整備した。 部員とスタッフは練習後にグラウンドをならす。ゴロのイレギュラーを防ぐためにスポーツトラクターも活用する。藤井晃真コーチや須山貴文コーチが運転し、付属のはけやローラーなどでグラウンドを平らにし、固さも均等にする。 藤井コーチは「グラウンドの状態によって選手がけがをしないよう整備を徹底している」と語る。練習試合で訪れた他校の指導者から「明石商のグラウンドはノックが打ちやすい」などと称賛されたこともある。 杉本琉綺選手(1年)は「とても恵まれた環境で練習できている。中学の時と比べてイレギュラーも少ないので、思い切ったプレーができる」と話している。【黒詰拓也】 ……………………………………………………………………………………………………… ■ことば ◇甲子園の土 阪神甲子園球場のホームページなどによると、岡山や鹿児島などの黒土と中国産の砂をほぼ半々にブレンド。日差しが強い夏場は白球を見やすくするため、黒土の割合を高める。元巨人の故川上哲治さんが甲子園の土を最初に持ち帰った選手の1人と言われている。 〔神戸版〕