バレーボール石川真佑 マジメで恥ずかしがり屋な性格から“私が変われた理由”
変化した心と技術
2024年3月。シーズンを終え、笑顔の帰国を果たした石川。すると4月の紅白戦では、以前とは見違える姿を見せた。 もともとは照れ屋なはずが、セット間に眞鍋監督からマイクを渡されると。 石川: チャオ!石川真佑です!いつも応援ありがとうございます。 堂々たるあいさつで大役を全う。 日本代表の眞鍋監督は、石川のアタッカーとしての進化に気づいていた。 眞鍋監督: 石川、生き生きしていましたね。(イタリアで)常に高いブロックを前にして打っていますから、今までと違ったスパイクの打ち方を、本人はマスターしたんじゃないですかね。 身長174㎝と小柄な彼女は、イタリアで相手ブロックにスパイクを当てて意図的にボールをコート外に出す“ブロックアウト”の技術を徹底的に極めました。 石川: (フィレンツェの)監督からもブロックアウト狙えと言われた。この身長でやっていくのに必要なところも試合の中ですごく感じたので。 世界の高さと戦うすべを見つけた石川。イタリアでの大活躍がその証。彼女は、ブロックアウトを武器に、リーグ10位の総得点をあげた。 石川: 何かのきっかけがあったとかじゃないですけど、今までだったらうまく行かない時になったら、それをどうにかして変えなきゃ、と思うけどうまく行かない。 自分がそれを意識しすぎて、逆にから回しして出来ないっていうのがありました。今はそうなったときに自分がしっかり割り切って、次こうしたらいいやとか、次に次にっていうのが前向きに考えられているから、すぐ切り替えができているなっていうのはあります。 変わりましたね。 2024年のネーションズリーグでは、15試合中14試合でスタメン出場。予選の福岡ラウンドでは、フルセット負けを喫したカナダ戦で途中交代した石川。 それでも、試合後の取材では「すぐ切り替えたい」と話し、次のセルビア戦ではチーム最多の17得点と有言実行。すぐに結果を出した。 準決勝の相手は、パリ五輪でも対戦が決まっているブラジル。またもやフルセットの大激闘に。 ここで、石川は最後の1点をブロックアウトでもぎ取り、日本を決勝に導いた。 6月24日、銀メダルを手に帰国した石川。 石川: 自分自身も最後1点を取り切ることができて本当に良かったです。あの場面で最後自分に(トスが)回ってきましたし、そこで点を取り切れたというのは、自分自身が成長できたことを感じるプレーでした。 これがパリのいい結果につながるようにやっていきたいです。 石川真佑は誰よりもわかっている。これはまだ、夢の途中であることを。新しい自分が完成するのは、きっと、パリオリンピックの舞台。
パリ五輪の組み合わせ・試合日程が決定
パリ五輪のバレーボール女子の組み合わせ抽選会が行われ、世界ランキング7位の日本はB組に入った。 初戦は4位のポーランドと日本時間7月28日(日)20時から。第2戦は1位のブラジルと8月1日(木)20時から。そして第3戦は20位のケニアと8月3日(土)20時から戦うことが決まった。(世界ランキングは6月17日時点) 1次リーグは12チームが3組に分かれて総当たりで争い、各組上位2チームと3位のうち上位2チームの計8チームが準々決勝に進む。
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