鹿児島県 塩田知事が年頭会見 農業、観光で稼ぐ力向上 物価高「しっかり対応」
塩田康一知事は6日、県庁で年頭記者会見を開いた。2025年の展望を求められた塩田知事は「昨年に引き続き少子高齢化の中での人口減少対策としての稼ぐ力の向上、併せて物価高騰対策にしっかりと対応していきたい」と方針を述べた。 会見の冒頭、年男として巳年(みどし)を例えに抱負を問われた塩田知事は「さまざまな努力を積み重ねてそれが物事を安定させる、さらには努力が実る1年にしたい」と話した。昭和が100年を迎えたことについては「令和のみなさんについていけるよう、新しい感覚で県政を進めたい」と述べた。 稼ぐ力の向上へは、前年に続き基幹産業である農業、観光業の発展に注力する。23年は県の農業産出額が7年連続で全国2位となった一方、子牛の販売価格は低迷が続いている。「和牛の消費拡大や生産基盤強化にしっかり取り組み、今後輸出で期待できるお茶やブリなどの主要関係品目には引き続き取り組みたい」と決意を述べた。観光分野では訪日旅行客の回復などを挙げ、「今後は(航空機運航の)グランドハンドリングを強化しながら更に路線の充実を図りたい」と強調した。物価高騰対策については「国で補正予算も決定いただき、国の施策と連携しながら対応したい」と話した。 離島を中心に設立が相次ぐ特定地域づくり事業協同組合については、「地域外から勤める人も多い。将来的な移住定住にもつながると期待している」と述べ、域外派遣などの制度上の制約については「(課題を)意見交換で把握をし、国に要望している」とした。 このほか会見では、交流協定を結ぶ台湾屏東県への訪問計画(今月11~14日)も発表された。