音楽を楽しむ家づくり。LDKで迫力の音を堪能、隣の簡易防音室で楽器演奏も
ハウスメーカーで設備や間取りにこだわって建てた、音楽を気兼ねなく楽しめる家を紹介します。縦長のLDKに本格的な7.1.2chのサラウンドシステムを採用。一部スピーカーを天井に埋め込むことで、大迫力の音と掃除のしやすさを両立させました。LDK隣には、リフォーム用の内窓を利用した簡易防音室をプラン。思いっきり楽器演奏が楽しめます。
趣味の楽器演奏を気兼ねなく楽しめる家を建てたい!
筆者は、3年前にハウスメーカーで、2階建ての注文住宅を建てました。1階には玄関、LDK、趣味室、トイレが。2階には、浴室、洗面所、ランドリールーム、主寝室、子ども部屋、トイレ、来客用のスペースがあります。この家で夫と2人の息子(9歳と8歳)の4人で暮らしています。 筆者夫婦は音楽が大好き。家を建てる前から、ライブに行ったり、カバー曲を楽器演奏してコンテストに参加したりと、音楽を満喫していました。最近は、音声配信プラットフォームに、夫婦デュオの洋楽カバーを配信する活動も趣味でしています。 家を建てることを決めたのも、音楽をもっと楽しめる環境を、実現したいという思いがあったから。夫の「簡易でいいから防音室をつくって、趣味の楽器演奏を気兼ねなく楽しみたい!」というひと言がきっかけになりました。 上は1階の間取り図です。このフロアに、「音楽と暮らす」をテーマに、以下の2つのことをこだわりました。 ・リビングに7.1.2chのサラウンドシステムによる、迫力ある音響環境を取り入れる ・リビングの隣に趣味の演奏を楽しめる簡易防音室をつくる いろいろ工夫してこの2つを実現した、音楽と暮らす家づくりについて、詳しくお伝えします。
迫力のサウンド体験:ドルビーアトモスシステムの導入
こちらは音響の配置を天井から見た図です(家具などは大体のサイズになっています)。 このプランや音響設備は、ハウスメーカーの担当設計士が、以前、ホームシアターを取り入れた家で一緒に仕事をしたという、音響専門会社の方に相談して決めました。ですから、ハウスメーカーとは別の請求です。しかし、打ち合わせに設計士も入ってもらったので、引き渡し後の設置までスムーズに進みました。 まず、リビングダイニングによい音響を取り入れたいと、ドルビーアトモス(Dolby Atmos)の7.1.2chシステムを採用しました。これは立体的で臨場感あふれる音響体験を提供するサラウンドシステム。この「7.1.2」という数字には、それぞれ以下の意味が含まれています。 「7.1.2」の「7」はスピーカーの数です。 写真は、前方左右に設置したフロントスピーカーと、中央の棚の中に設置したセンタースピーカーです。 この3つのスピーカー以外に、サイドおよびリア(後方)に4つのスピーカー(左右サイド、左右リア)を設置しました。この計7つのスピーカーにより、視聴者を囲むような音がつくり出だされます。 本来、サイドおよびリアの4つのスピーカーは、周囲に設置するものだそうです。しかしわが家は、天井にスピーカーを取りつけることにました。筆者が掃除のジャマになると思い、天井埋め込みを希望したからです。 ちなみにスピーカーは、基本的に耳より上にあるとよいそう。埋め込みだとホコリもたまらないので、このようにしてよかったと思います。 「7.1.2」の「1」はサブウーファーの数です。 サブウーファーは、重低音を担当するスピーカーのこと。低音の効果を加えることで、より迫力のあるサウンドが実現されます。 「7.1.2」の最後の「2」は、上方向からのスピーカーの数の数です。 上方向からのスピーカーは、サウンドの高さを再現するために使われ、音が頭上から降り注ぐような、立体的な音響効果があります。 雨が降るシーンや飛行機の通過音などを、リアルに再現できます。迫力を出すために欠かせないスピーカーです。位置は選べるのですが、わが家はソファとテレビ台の間にしました。