6月15日のロイヤルズ戦以来となる実戦復帰を果たした山本由伸。(C)Getty Images

　再起に向け、日本の剛腕が第一歩を踏み出した。 　現地時間8月28日、右肩腱板の損傷で負傷者リスト（IL）入りが続いていた山本由伸（ドジャース）は、球団傘下3Aでのラウンドロック戦にリハビリ登板。2回を投げ、被安打1（1本塁打）、1失点ながら無死球という上々の内容だった。 【動画】初のヤンキース戦で好投！山本由伸が強力打線を手玉に取る 　初回に2死無塁から特大の一発を被弾した山本だったが、2回は危なげなく三者凡退に抑えた。予定していたイニングを31球で終え、最速は95.7マイル（約154キロ）、平均球速は95.5マイル（約153.6キロ）と右肩腱板の不安も見られなかった。 　開幕からローテーションの一角を担っていた山本は、現地時間6月15日の本拠地でのロイヤルズ戦に上がった28球（2回）で緊急降板。右肩腱板損傷と診断されて離脱し、実戦登板から離れていた。そうした中で約2か月半のリハビリ期間を経て、ようやく実戦復帰を果たした25歳には、現地でも期待は高まっている。 　ドジャースの専門サイト『Dodger Blue』は「ヤマモトは復帰に向けて順調に回復している」と強調。ラウンドロック戦での投球内容を紹介した上で「リハビリ期間は、公式発表されているわけではないが、メジャー復帰を検討する前に最低でも2回の先発が必要になる可能性がある」とし、今後を次のように見据えた。 「すべてが順調に進めば、ヤマモトは9月中旬にはメジャーへ復帰する可能性があり、ポストシーズンに向けても約2週間の準備ができる」 　あくまで現時点での希望的観測の域を出ない。ただ、デーブ・ロバーツ監督も「5、6日後に3イニングを投げる予定だ」と明言しており、チームも9月中の本格復帰に向け、動き出しているのは間違いない。 　ドジャースは現地時間8月28日時点でナショナル・リーグ西地区の首位に位置しているものの、ダイヤモンドバックスとのゲーム差はわずかに「3」。緊張感は高まっているだけに、山本が盤石の状態で復帰すれば、鬼に金棒と言えそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]