「木製バットかっこいい」 低反発金属導入でも根強い人気 センバツ
18日に開幕する第96回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の甲子園練習の最終日が14日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場であり、出場32校が聖地での練習を終えた。今大会から導入される低反発の金属バットを大半の選手が使用する中、木製バットで鋭い打球を飛ばし、大会での使用を明言する選手もいた。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 青森山田は吉川勇大(2年)、対馬陸翔(2年)の2選手が木製バットを使用。吉川選手はプロ入りを夢見ており、「上のステージで野球をしたいので、レベルの高い方を選んだ。やっぱり木製の方がかっこいい」と強調。昨秋、木製を約10本購入し、ウエートトレーニングで増量しつつ、冬の練習で振り込んできた。 吉川選手は木製について「こすった時の打球の伸びは金属よりある」と手応えを感じており、今月の練習試合では木製初本塁打を放った。21日の初戦に向け、「甲子園でも木製でいく」と宣言した。 また、対馬選手は「操作性が良く、ヘッドがききやすい。(低反発は)バットのバランスが合わない」という。木製は折れることもあり経済的な負担が大きいとされるが、2人とも一度も折ったことがないという。 兜森崇朗監督は「対馬、吉川は『金属バット打ち』で強引に引っ張り、引っかけるケースが多かった。木製を使うことで、2人とも打撃の技術そのものが良くなっている」と指摘した。 また、熊本国府の梅田悠汰選手(2年)も木製バットで打撃練習した。冬の練習では木製、金属を使い分けており、「木製の方が芯が若干太い」としつつも、「(大会でどちらを使うかは)まだ決めていない。チームの勝ちが最優先なので、チームが勝てるようなバットを選びたい」と迷っていた。【大東祐紀、深野麟之介】