だから相続税はごまかせない…「身内が亡くなると、税務署にすぐバレる」という衝撃の事実【税理士が解説】
税務署に「ウソ」や「ごまかし」は通用しない
冒頭でも触れましたが、今や国税庁と全国の税務署がネットワークで結ばれ、何から何までガラス張りになってしまう時代です。 過去の所得税や固定資産税の情報、死亡するまでの収入、所有する不動産など、被相続人に関するあらゆる情報が入る、というのがKSKシステムのうたい文句です。 被相続人が死亡して自治体に死亡届が提出されると、翌月末までに自治体の所在地の所轄税務署に死亡の情報が伝わります。 このことはあまり知られておらず、「どうせ親父が死んだことなんて税務署にはわからないだろう」「贈与してもらった財産ですと言ってごまかせるんじゃないの?」などと考えたりするのですが、一言で言うと「甘い」です。 実は税務署は贈与についてはあまり調べません。なぜかというと相続のときに調べてきっちり納税させようと考えているからです。 その分、相続のときは徹底的にやります。それが納税させる最後のチャンスだからです。ここで取り逃がしたらおしまいですから。 天野 隆 税理士法人レガシィ代表社員税理士。公認会計士、宅地建物取引士、CFP。1951年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。アーサーアンダーセン会計事務所を経て、1980年から現職。『やってはいけない「実家」の相続』『相続格差』(青春新書)他、103冊の著書がある。 税理士法人レガシィ 1964年創業。相続専門税理士法人として累計相続案件実績件数は28,000件を超える。
天野 隆,税理士法人レガシィ