G20サミット閉幕 安倍首相が議長国会見(全文1)海洋プラごみ問題でリーダーシップを発揮する
G20大阪サミット閉幕後の29日午後、安倍首相は議長国会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「G20大阪サミットが閉幕 安倍首相が議長国会見(2019年6月29日)」に対応しております。 【動画】G20大阪サミットが閉幕 安倍首相が議長国会見(2019年6月29日) ◇ ◇
世界は結束できると信じて精いっぱい議長役を務めた
司会:それではただ今より、安倍晋三日本国内閣総理大臣によりますG20大阪サミット議長国記者会見を始めます。初めに安倍総理からご発言をいただきます。そののち、皆さま方からのご質問をいただきまして、質疑応答に移らせていただきます。それでは安倍総理、よろしくお願いいたします。 安倍:大阪の地に世界中からリーダーをお迎えし、わが国が初めて議長国を務めるG20サミットを開催できたことを大変うれしく思います。世界は結束できる。そう信じて精いっぱい議長役を務めてまいりました。さまざまな課題について一気に解決策を見いだすことは難しい。それでも本年のサミットは多くの分野でG20諸国の強い意志を世界に発信することができたと思っています。どの国にとってもWin-Win、そして未来に向けて持続可能な成長軌道をつくる。その思いは、その1点でありました。私の思いはその1点でありました。 今、世界経済には貿易を巡る緊張から、依然として下振れのリスクがあります。こうした状況に注意しながらさらなる行動を取り、G20は力強い経済成長を牽引していく決意で一致しました。 グローバル化が進む中で、急速な変化への不安や不満が国と国の間に対立をも生み出しています。戦後の自由貿易体制の揺らぎへの懸念に対し、私たちは、私たちに必要なことはこれからの世界経済を導く原則をしっかりと打ち立てることであります。自由、公正、無差別。開かれた市場。公平な競争条件。こうした自由貿易の基本的原則を今回のG20では明確に確認することができました。 他方で、WTOの改革は避けられません。グローバル化、デジタル化といった近年の動きにWTOは必ずしも対応できていない現実があります。ビッグデータ、AI、第4次産業革命が急速に進む時代にあって、付加価値の源泉であるデータについて新たなルールづくりが必要であり、今回のサミットの重要なテーマでありました。 今回、トランプ大統領、習近平国家主席、ユンカー欧州委員長をはじめ、多くの首脳たちと共に、Data Free Flow with Trustの考え方の下に、新しいルールづくりを目指す大阪トラックの開始を宣言いたしました。プライバシーやセキュリティーを保護しながら、国境を越えたデータの自由な流通を確保するための国際的なルールづくりを、スピード感を持って進めてまいります。これはWTO改革の流れにも新風を吹き込むに違いありません。