G20サミット閉幕 安倍首相が議長国会見(全文1)海洋プラごみ問題でリーダーシップを発揮する
議長国の責任の大きさをあらためて痛感
同時にこの2日間を通じて議長国としての責任の大きさをあらためて痛感もしたところであります。貿易については戦後の自由貿易体制が揺らいでいるのではないかとの懸念がある中で、これからの世界経済を導く原則をしっかりと打ち立てることです。今回のサミットでは自由、公正、無差別。そして開かれたマーケット。公平な競争条件といった自由貿易体制を支える基本的原則につき、一致することができたと思います。 そもそも私たちが求めていたのはこの原則のはずであります。ですから今回のサミットにおいては本来、では私たちは何を求めていたのか、その原点に立ち返って、今まで意見の違いばかりがあおられてきた、その結果何も原則も確認できなくなってしまわないように今回はしっかりと原則に立ち戻り、かつ大切な原則を確認することができたと思います。 また、AIやビッグデータが急速に進歩する時代にあって、デジタルデータが付加価値の大きな源泉となっています。私がダボス会議で提唱した、信頼性の下に自由なデータ流通を確保するための新たなルールづくりを米国、中国、EUをはじめ多くの国々の首脳らと共に、大阪トラックとしてスタートすることできました。現在のWTOはグローバルなデジタル化に十分対応できていません。こうした中での今回の成果はWTO改革に新風を吹き込むものとなりました。 来月にも大阪トラックの最初の会合を開催します。来年には実質的な進展を得られるようスピード感を持って進めていきます。また今回のG20では海洋プラスチックごみ対策も大きなテーマとなりました。新興国、途上国を含む世界の主要国が大阪ブルー・オーシャン・ビジョンを共有したことは世界全体で海洋プラスチックごみ対策を進めるに当たって大きな意義があります。またその実現に向けた具体的な実施枠組みにも合意できました。わが国は海洋プラスチックごみ問題の解決に向けて引き続きリーダーシップを発揮し、積極的に貢献をしてまいります。 司会:それでは次は外国系、日本ではないメディアの皆さまからのご質問をお受けいたしますので挙手をお願いします。それでは一番前列手前の女性の記者の方。マイクロホンまでお進みください。 【書き起こし】G20サミット閉幕 安倍首相が議長国会見 全文2に続く