NISA成長投資枠で狙いたい「高配当利回りの割安株」の条件…経済ジャーナリストの和島英樹氏に聞く
また、足元では懸念材料として取り上げられることが多い、日銀の金融引き締めだが、それは杞憂に終わると考えている。為替相場での止まらない円安を受けて物価が上昇し、その原因が日銀の金融政策にあるという理由から、日銀はしばしば批判を受けている。そのため、日銀は利上げを金融市場の想定よりも、かなり前倒しで実施するのではないか、という見方がある。 たしかに、マスコミ報道では、植田和男日銀総裁は円安を意識した発言をしているようにみえ、やや迷走している印象があるが、これは報道自体に問題がある。記者会見や講演での発言を正確に追うと、植田総裁がブレている感じはない。植田総裁は、日銀審議委員だったときに、’00年8月の「ゼロ金利政策の解除」に関して、ただ一人、反対票を投じたことで知られている。拙速な金融引き締めで、日本経済をデフレに後戻りさせることはないだろう。 ◆日本の「デフレ脱却」を織り込んでいない割安株が狙い目 では、現状、株式投資ではどんな銘柄を選択すべきなのか。「バブルではない」とはいうものの、すでに大きく上昇してきた銘柄群は、なかなか手掛けにくい。そこで、株価が企業の実力からみて、割安に放置されていると考えられる銘柄を紹介したい。いわゆる「割安株」である。 株式市場における「割安株」とは、企業が生み出す利益や保有する資産などから算出される企業価値と比べて、株価が低い状態に放置されている銘柄のこと。「バリュー株」と呼ばれることも多い。国内有数の大企業であっても、日本経済のデフレ脱却という大きな構造変化を、株価に織り込んでいない銘柄はまだまだ多い。 【いま和島英樹氏が注目する「高配当利回りの割安株」のポイント】 ・経営基盤が強固な優良企業だが、株価の調整局面で配当利回りが高い ・「PBR1倍」達成に向けた具体的プランや株主還元がある ・円安の修正で業績が上方修正される可能性が高い 今回は、そこから3銘柄をピックアップしよう。 ■【実名公開】和島英樹氏が考える「狙い目」3銘柄の実名とその理由、各社の最新情報、株価データは、有料版【FRIDAYサブスク】でお読みいただけます。 取材・文:松岡賢治 マネーライター、ファイナンシャルプランナー/証券会社のマーケットアナリストを経て、1996年に独立。ビジネス誌や経済誌を中心に金融、資産運用の記事を執筆。著書に『ロボアドバイザー投資1年目の教科書』『豊富な図解でよくわかる! キャッシュレス決済で絶対得する本 』。
FRIDAYデジタル