「山口組4代目組長射殺」時効の男、前市議会議長の名誉毀損事件で11日初公判…警察「不測の事態」に備え
長崎県松浦市議会前議長の男性(当時30歳代)の名誉を傷つけたり、辞職を強要したりしたとして、名誉毀損罪と職務強要罪に問われた同県諫早市の男(76)の初公判が11日、長崎地裁佐世保支部で開かれる。男は指定暴力団山口組4代目組長らを射殺した疑いで指名手配され、時効が成立した経緯があり、捜査関係者によると、県警は「不測の事態」に備え、警備態勢を敷く方針という。 【年表】山口組と「山一抗争」の経緯
起訴状によると、男は2月下旬頃、県内の飲食店で男性の名誉を傷つける文書を配布したとしている。また、昨年10月には松浦市内で男性に対し、「議員をやめろ」と言い、辞職を強要したとしている。男性はその後死亡した。
捜査関係者によると、男は諫早市内のマンションに暮らし、出身地である松浦市を度々訪れていたとみられる。警察の取り調べには応じているという。
射殺事件は1985年に発生。山口組と対立して分裂した一和会系組員らが、大阪府内で4代目組長ら3人を襲撃して殺害した。当時の殺人罪の時効は15年で、2000年1月で男の時効は成立していた。