『タコ』の価格高騰 スーパーではマグロ並みの価格に “悪魔の魚”から人気食材で日本が買い負けも
■明石焼き店「仕入れ値は10年前のおよそ2倍」
タコの価格高騰の影響を受けるのは、たこ焼きだけではありません。 【明石夢工房 西明石店】「お待たせしました、明石焼です」 卵を使ったふわふわの生地にタコを入れ出汁につけて食べる「明石焼」。 兵庫県明石市を代表するこのご当地グルメも今、危機に直面しています。 【明石夢工房西明石店・中村悟店長】「(1キロ)2000円ちょいやったやつが、4000円くらいになっているので」 店をオープンしたおよそ10年前に比べ、明石だこの仕入れ値はおよそ2倍に。 それでもできる限り値上げはせず、タコ以外の部分で費用を抑え、提供しているといいます。 【明石夢工房西明石店・中村悟店長】「1000円のたこ焼食べますか?明石焼食べますか?ってなったときに、どうしても抵抗あると思う。油でも安いやつあったら探してみてとか、ちょっとずつ努力していますね」 なぜタコが高騰しているのか。タコ漁を取材するとその理由が見えてきました。
■漁師歴30年以上の松本さんによると、明石のタコの漁獲量は「激減」
【西二見漁業協同組合・松本久進代表理事組合長】「これで500~600(グラム)ってところかな。昔から明石のタコ立って歩くくらい、体起こしてね、筋肉が発達してるから」 漁師歴30年以上の松本久進さん。祖父の代からタコ漁を続け3代目です。 【西二見漁業協同組合・松本久進代表理事組合長】「もう激減ですね、親父の後ろについてやってた時は、一流しで30匹くらい釣れとった。今はこんなもんやね」
■明石のタコ漁獲量は10年で5分の1に減少
かつては年間1000トンの漁獲量を誇っていた明石のタコ。 しかし、最近は記録的な不漁が続き、ここ10年で5分の1程度にまで減少しています。 (Q:仕事を不安に感じることは?) 【西二見漁業協同組合・松本久進代表理事組合長】「ありますね、このままタコおらんようになったらどないしようと思いますね。タコいなくなったら、違う魚種とらないといけない。ほんならみんながその魚種取りに行く。その魚種も絶える可能性がある」