一流書家の筆致を間近に 中国現代名家書画展 南砺で8~10日県学生競書展と併催
●22点、子どもの上達促す 8~10日に南砺市福野文化創造センターで開かれる第49回富山県学生競書展(若竹書道会、富山新聞社主催)と併催される特別展覧「’24中国現代名家書画展」の出品作が決まった。書画展は一流書家の筆致や表現力に間近で触れてもらい、子どもたちの上達につなげる狙いで、著名な書家21人から書、画、篆刻(てんこく)の新作22点が寄せられた。 ●中国などから出品 書画展は競書展に合わせて毎回開かれており、本場の書家の真筆が紹介される機会は少ない。中国や台湾、香港、シンガポールなどから若竹書道会の中島春緑会長のもとに作品が届き、草田翠苑理事長らが出品作を仕分けした。 今年は中國書法家協會の楊修品(ようしゅうひん)理事が行書四言對(よんごんつい)句(く)、墨の濃淡で竹を表現した「墨竹圖(ぼくちくず)」を出品。書、画、篆刻(てんこく)などを研究する結社「西泠印社(せいれいいんしゃ)」の薛平南(せつへいなん)理事が篆書五言對聯(ごごんついれん)を寄せた。 新加坡藝術協會の韓謹光(かんきんこう)會員の草書一行「墨香筆舞(ぼっこうひつぶ)」、清の時代を代表する文人・呉昌碩(ごしょうせき)氏のひ孫、呉越氏による「花卉圖(かきず)」のほか、若手書家の秀作も届いた。 廣東省舞台美術研究會の楊堅水(ようけんすい)顧問は、100人の顔を表現した篆刻を一つの作品に仕立てた「陳嘉庚百(ちんかこうひゃく)圖印譜四屏(ずいんぷよんぺい)」を寄せた。児童生徒が作った篆刻(てんこく)約20点も並ぶ。 草田理事長は研究会の学書方針「實事求是(じつじきゅうぜ)」に触れた上で「子どもたちが本物に触れて心を豊かにし、技量を高めるきっかけにしてほしい」と話した。