米大学トランスジェンダー選手の出場差し止め認めず 連邦地裁、棄権による不戦勝も有効
米西部カリフォルニア州のサンノゼ州立大女子バレーボール部に在籍するトランスジェンダー選手を巡り、同僚選手や他チーム選手が優勝決定トーナメント出場の差し止めなどを求めた訴訟で、コロラド州デンバーの連邦地裁は25日、請求を棄却した。AP通信などが報じた。 【写真】身長185センチ、トランスジェンダーのフレミング選手 サンノゼ州立大は所属するリーグ「マウンテンウエストカンファレンス」で12勝6敗の成績でトーナメントのシード校になったが、うち6勝は、対戦相手が選手の安全を考えて棄権したことによる不戦勝だった。 同僚選手らは、トランスジェンダーのブレア・フレミング選手のトーナメント出場資格剥奪や、棄権による不戦勝をカウントしないよう求めていたが、判決は「原告は回復不能な損害を立証できていない」などとして退けた。 FOXニュースなどによると、フレミング選手は3年生のアウトサイドヒッター。1年生のとき、南部サウスカロライナ州の大学でプレーしていたが、出生時の性別に基づいて競技することを義務付ける州法が制定されたため、カリフォルニアに移った。身長185センチ。スパイクの時速は80マイル(128キロ)以上あり、一般的な女子選手より速いとの指摘が多い。 トーナメントはラスベガスで27日に開幕する。サンノゼ州立大は初戦が準決勝で、リーグ戦で棄権したチームと対戦することになり、ここでも棄権が出る可能性もある。