シザーズドアがルノーにもあった! ソフトトップもないルノー・スポール「スピダー」は超硬派ゆえに700万円でも落札されず
サービス記録もしっかりと残されている
これまで、数多くのルノー・スポール スピダーを扱ってきたと自称するアイコニック・オークショネアーズ社でも、これ以上の個体はほとんどなかったとのことだ。そのコンディションは低走行のマイレージに見合ったものであり、サービス記録によって完全に裏付けられているという。 この記録簿によると、最新のメンテナンス作業は、2023年8月にレスターシャー州のルノー・スペシャリストである「シーダーモーターズ」社で実施され、この時にはカムシャフトを駆動するコッグドベルトも交換されたばかりとのことであった。 また、オーナーズブックパックやサービスマニュアル、多数の領収書と請求書、車両の所有権を示すV5C証明書、以前のMOT車検証と両方のキー、透明で耐候性のあるコックピットカバーが今でも添付されている。 さらに、フロントのラゲッジコンパートメントには、ロックホイールナットとスペア、牽引フック、ジャッキを収納する純正「ブリーフケース」も残されている。 これだけのコンディションと来歴の確かさゆえに、アイコニック・オークショネアーズ社が設定したエスティメート(推定落札価格)は3万5000ポンド(約700万円)~4万ポンド(約800万円)という、現時点におけるスピダーとしては比較的高めの見立てを行っていた。 ところが、実際の競売では期待していたようには入札が伸びなかったのか、現オーナーが希望した最低落札価格には届かなかったため、残念ながら「Not Sold(流札)」に終わってしまったようだ。
武田公実(TAKEDA Hiromi)