<ワールドカップ>優勝候補、ブラジルに死角はないか
オシム氏も、城氏と同じくプレッシャーというキーワードを出した。熱狂的なブラジルのファンは、時には、過激な反旗をも翻す。例えば、親善試合でも、フォワードがチャンスで点が取れなければ、代表メンバーに入っていない、地元サンパウロFCの英雄、ルイス・ファビアーノの名前が平気でコールされたりする。選手に大きな力を与えるサポーターの存在は、逆に選手やベンチの神経をさかなでるネガティブな要因にもなりかねない。 ■地元メディア「不安はセンターフォワードとゴールキーパー」 地元メディアは、ここまで代表チームの不安を「センターフォワードとゴールキーパー」と書き立ててきたが、順調なスタートを切れなければ、どんな批判が巻き起こるかもわからない。加えてエース、ネイマールは、4月に左足甲を痛め、直前になって練習中に右足首を痛めたと報道されるなど、そのコンディションが心配されている。城氏が、指摘するように大活躍する可能性を持った反面、ワールドカップでは不調に終わったアルゼンチンのメッシのように期待が大きな重圧となって輝きを奪ってしまう危険性もはらんでいる。