安藤忠雄や黒川紀章、レトロ建築まで名建築が多数!梅雨とは無関係なベストシーズンの北海道は建物を見る旅がおすすめ
真駒内滝野霊園 頭大仏殿〈安藤忠雄〉/北海道・札幌
真駒内滝野霊園は、札幌市内にある公園霊園。花や緑に彩られた、心安らかな自然の風景が広がっています。そのなかに鎮座する高さ13.5mもの石像大仏の拝殿を、建築家の安藤忠雄さんが手掛けました。 外からは大仏の頭のみが見え、姿を見ることはできない「頭大仏殿」。アプローチから135mの道のりを歩き、トンネルを抜けてはじめて仰ぎ見ることができます。 北海道の豊かな自然に包まれながら出合うことのできる非日常の驚きと感動が、心を生き生きと清めてくれることでしょう。
北菓楼 札幌本館〈安藤忠雄〉/北海道・札幌
1926(大正15)年に北海道庁立図書館として建てられてから約1世紀。図書館として、美術館として人々に親しまれてきた歴史的建造物が、2016年、建築家の安藤忠雄さんのデザインで菓子店「北菓楼 札幌本館」に生まれ変わりました。 併設のカフェスペースの壁には、かつてそこが図書館であったことを継承し、北海道の歴史やお菓子の本で埋め尽くされた本棚が。菓子店として、また人々が集い交流する「サロン」として、新たな文化発信地になっています。
豊平館/北海道・札幌
豊平館は、北海道開拓の礎を築いた開拓使が、直営の洋風ホテルとして1880(明治13)年に建築した、現存する木造ホテルとしては日本最古の建物。国指定重要文化財です。1958年に札幌市中央区内で移築保存され、結婚式場として親しまれた後、現在は集客交流施設として活用されています。 白い外壁を爽やかに縁どるブルーの色合いが印象的。建物全体はアメリカの様式を基調としながら、ヨーロッパ風のバルコニーや円柱、紅葉やボタンなど日本人好みのモチーフで飾られた天井など、1つの建物にさまざまな様式やモチーフを見つけることができる、美しい建物です。
渡辺淳一文学館〈安藤忠雄〉/北海道・札幌
渡辺淳一文学館は、『失楽園』『愛の流刑地』『鈍感力』などの作品で知られる作家、渡辺淳一の故郷である札幌に、1998年に開館。2階の展示室をはじめ、1階に渡辺淳一の全著作がそろう図書室、開放的な空間でくつろげる喫茶スペース、地下にはコンサートホールを備えています。 設計を手掛けたのは、建築家の安藤忠雄さん。「真っ白な雪の中で白鳥が片脚を上げて立っているようなイメージ」を元につくられた建物は、周囲に文化施設や住宅が並ぶ落ち着いた環境のなかにすっくと立つ、端正な佇まいです。