島根原発2号機の沸騰水型軽水炉(BWR)とは 福島第1原発と同型、蒸気つくり直接タービン回す
中国電力は7日、島根原発2号機(島根県松江市)の原子炉を起動し、再稼働します。事故を起こした東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)です。福島の事故後、BWRの再稼働は、東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機に続き2基目。BWRの特徴を整理しました。 Q BWRの特徴は。 A 圧力容器の中で、ウランの核分裂による熱で水を沸騰させ、発生した蒸気でタービンを直接回して発電します。蒸気は冷やして水に戻し、再び原子炉に送ります。 国内の商業用原発には、BWRの他に加圧水型軽水炉(PWR)があります。高温高圧にした水を蒸気発生器に送り、伝熱管を介して別の水を加熱し、蒸気にします。構造は複雑ですが、放射性物質を含んだ水がタービン建屋に出ず、管理しやすくなります。福島の事故後、女川2号機までは、再稼働した6原発12基は全てPWRでした。 Q 安全対策は。 A BWRはPWRに比べて原子炉を覆う格納容器が小さく、事故時に内部の圧力や温度が高まりやすいとされています。福島の事故を踏まえて策定された新規制基準では、放射性物質の放出を抑えながら格納容器内の気体を逃がして破損を防ぐフィルター付きベント(排気)設備の設置が再稼働時に求められています。
中国新聞社