松江・宍道町地区でクマ目撃情報…1週間で延べ5頭、小学校で集団下校
松江市宍道町地区で13日、2頭連れと1頭のクマの目撃情報がそれぞれあった。同地区では、今月5日夜にも車と衝突した1頭を含む延べ2頭がほぼ同じ場所で目撃されており、1週間余りのうちに約1・5キロ・メートル圏内で延べ5頭が目撃されたことになる。地元小学校は5日に続き集団下校を実施。市も注意を呼びかけている。 市によると、1件目は13日午前0時20分頃、同市宍道町佐々布の県道で、体長50~80センチの2頭が目撃された。当時、県道で車を運転していたという人物が見かけ、昼過ぎに市へ連絡した。 2件目は、13日午前4時頃、1件目の場所から約1・5キロ北東の同市宍道町宍道の田んぼで、近くの住民が体長1メートルの1頭を見かけ、朝方に市へ連絡した。 職員らが各現場を調べたところ、2件目の田んぼ近くの草むらで、クマが踏み倒したような痕跡を発見。1件目は見つからなかった。市農林基盤整備課によると、同一個体の有無は不明。一方、5頭の目撃情報が集中する事態は少なくともここ数年では珍しいという。 現場近くの市立宍道小学校は、新たな目撃情報を受け、全児童286人にクマよけの鈴を配布することを決定。すでに発注し、到着し次第、配布するという。13日は5日に続き、今月2度目の集団下校を実施した。 同校によると、自宅と学校の距離が4キロ・メートルある児童もいるといい、同校校長は「地域住民に対し見守り活動の強化を可能な範囲でお願いし、子供たちにも遭遇時の危険回避の教育も検討したい」と話した。 市は「クマは音が出るものに敏感なので、外出時は音が鳴るものを身につけてほしい」としている。