アイドルC-Style無観客ライブ 新型コロナ予防、歌とダンスでうったえる
千葉県木更津市を拠点とするヤンキー系アイドル・C-Styleが18日に同市内のライブハウスで結成7周年記念の無観客ライブを行った。本来なら多数の観客で盛り上がるはずだったが、新型コロナの影響で無観客。メンバーの八劔咲羅(やつるぎ・さくら)、潮干狩鯏(しおひがり・あさり)は感染予防策を呼びかける新曲「コロナもイチコロナ」をはじめ全18曲、2時間あまりのステージを披露した。
地元を大事にしてきた7年間
「コロナもイチコロナ」は手洗いやマスクの大切さなどを歌と振付でわかりやすくパフォーマンス。「今日はコンコン咳が出るけど元気だから大丈夫! え? ちょっと待ってちょっと待って それじゃダメだよ! 熱はかろう!」など、八劔と潮干狩が笑顔で伝える様子は、ヤンキー系アイドルらしからぬ真面目で楽しいもの。YouTubeでも配信されるや、地元の子どもが振付をマネするなど徐々に広まりつつあるという。
それもC-Styleがかねてより地元を大事に清掃などの奉仕活動をはじめ地道な活動を続けてきたグループだからこそ、受け入れられている面が大きい。八劔は「自分たちは、木更津はじめ千葉全体を盛り上げたいって思いで活動を始めました。最近ではライブなどで県外にも行かせていただく機会が増えましたが、それも基本的には自分たちが有名になって地元に貢献したいからです」と、地元LOVEな心情を吐露。潮干狩も「最初は地元の人たちに理解していただくまで時間がかかりました。地道に清掃活動に参加したり、いじめ反対運動に参加したりするうちに、市長にも応援していただけるようになり、いまでは木更津ふるさと応援団の一員にもなりました。これからも地元の盛り上げに力を入れていきます」と話している。
客席にはファンらの名前書いたのぼり旗
無観客ライブでは、新型コロナ騒動さえなければ会場に見にくるはずだったファンや協力企業関係者のために、名前が刺繍されたのぼり旗が客席に置かれた。ライブ終盤では八劔が声をつまらせながらも「苦しい状況が続いているけど、こんな時だからこそ力を合わせて頑張りたい」と力強いメッセージを発信。また、潮干狩は「みんなが健康で安全な生活に戻れるようにしっかり予防をしていきましょう!」とカメラ目線で呼びかけた。 アイドル業界、とくに運営に余力のないローカルアイドルはどこも生き残りに必死。しかし同じ必死ならば、新型コロナウイルス感染拡大について少しでも役立つメッセージを発信する方向に力を尽くして行こうというのは、有意義な選択といえるのではないだろうか。 (文:志和浩司)