「時間も金額も気にせずプレッシャーから解放」“106万円の壁” 国が助成金の活用呼びかけ
働き控えにつながる いわゆる年収「106万円の壁」について。 この壁を意識せずに働けるよう助成金制度を国が行っていて、山梨労働局が制度の利用を呼びかけています。 【写真を見る】「時間も金額も気にせずプレッシャーから解放」“106万円の壁” 国が助成金の活用呼びかけ 「106万円の壁」とはパートなど短時間労働者が年収106万円を超えると厚生年金に加入することになり、保険料の負担によって手取りが減るため起きる 働き控えです。 実は、この壁を気にせず働ける国の助成金制度があります。 山梨労働局 髙西盛登局長: 「社会保険適用時処遇改善コースという助成金を創設いたしまして、合計50万円の助成を行うものです」 キャリアアップ助成金の去年から始まったコースは、厚生年金などに加入したことを条件に、年金などで減った分の手取りを企業が手当で補填すると、国が労働者1人につき3年間で最大50万円を支援します。 山梨労働局 髙西盛登局長: 「労働者の方の社会保険料の負担が軽減されるので、ご家族の方、事業者の方とよく相談いただき、希望する年収に向けて皆さまからのご相談をお待ちしています」 この制度を活用している企業があります。 富士川町のリサイクルインクカートリッジの製造販売をしている「エヌテックス」です。 およそ90人が働いていて、このうち6割がパートです。 エヌテックス 中澤弘一社長: 「(従業員の)大半が主婦の方が多くて収入の制限がありまして、一部の方に労働の負荷とか、生産性が上がらないという企業としての問題あった」 この会社では、年賀状などの需要で10月から12月が繁忙期ですが、106万円の壁で一部の人が労働時間を抑えてしまい、人手不足に悩んでいたといいます。 そこで今年1月から助成金の活用を始めました。 パートのうち9人が対象となっています。 エヌテックス パート9年目 橘田貴代さん: 「超えないように超えないようにとセーブしながら働いていましたので、(助成金で)時間も金額も気にしなくてよくなりましたので、できることが幅が広がりましたし、プレッシャーから解放された」