川崎で保存のトロリーバス、老朽化で解体へ 全国に3台「貴重な存在」と惜しむ声 移設構想も条件折り合わず
高度成長期に川崎市内を走り、引退後は同市高津区で保存されてきたトロリーバスが、老朽化のため近く解体撤去されることが分かった。現在トロリーバスは国内で運行されておらず、保存例も全国に3台しかない。「貴重な存在」と惜しむ声も上がる。 【写真で見る】トロリーバスの車両番号や後部 トロリーバスは電気で走るバスで、法令上は鉄道の一種。川崎では1951年から67年まで、市交通局が川崎区内に7・3キロの路線を運行していた。 高津区にあるのは54年製の「104号」。同区企画課によると、68年に市が地元の要望を受けて譲渡し、二子塚公園で住民の集会所として活用されてきた。歴史的な価値を踏まえ、区内の別の場所に移設保存する構想もあったが、条件が折り合わなかったという。
神奈川新聞社