67歳の医師が実践する《長生き温活》、体温を上げる“毎朝白湯”と“やってはダメ”なNG温活
さらに更年期障害で起こりやすい“冷えのぼせ”の対処法も注意が必要だ。 「頭がのぼせて身体が冷える冷えのぼせは、首から下が交感神経優位になって血流が悪化することで起こります。ここで頭を冷やしてしまうと、かえって逆効果に。首から下を温め、副交感神経が優位になるようリラックス状態をつくるようにしてください」 また、意外な落とし穴に鎮痛薬がある。 「中高年は身体の痛みに悩む人も多いですが、鎮痛薬を頻繁に服用すると冷えが悪化して血流が低下し、さらに痛みが生じるという悪循環に陥ってしまう人も多いです。温活で体温を上げれば血流が改善され、痛みの軽減にもつながります」
身体を温める食材
未精製の食材(黒糖・胚芽米など) 精製された炭水化物(パン、パスタ)や白砂糖などは食べたあとに血糖値を上げやすく、その上がった血糖値を下げようとインスリンの分泌が増加。この血糖値が低下するときに、体温も一緒に下がってしまうため、未精製の食材をとるように心がけよう。 冬が旬/寒い地域でとれるもの(にんじん・れんこん・ごぼう・ほうれん草など) 根菜に含まれるビタミンEには、毛細血管を広げて血行を促進させる働きが。末梢血管の血行を促進することで、冷え性や肩こりの緩和も期待。 発酵食品(みそ・納豆など) 酵素が多く含まれており、身体の代謝を促すため温活効果が期待できる。 肉や魚などのタンパク質食材 タンパク質は筋肉をつくるための栄養素。摂取することで筋肉量がUP、すると熱量が増え、冷え改善にも効果的。 温活NG行為 1:40度以上の熱いお風呂や高温のサウナで身体を温めようとするのはNG 2:痛みを感じることが多い中高年だが、鎮痛薬を頻繁に服用すると冷えが悪化するので注意 教えてくれた人……川嶋 朗先生●神奈川歯科大学大学院統合医療学講座特任教授。統合医療SDMクリニック院長。低体温を防いで健康寿命を延ばす温活を提唱している。著書には『60歳から体温を「0.5度」アップする健康法』(飛鳥新社)などがある。 取材・文/井上真規子