米ボルティモア橋崩落、保険金請求は最大30億ドルも-バークレイズ
(ブルームバーグ): 米ボルティモアの大型連絡橋が崩落した事故に絡む保険金の支払い請求額は最大30億ドル(約4540億円)に上る可能性があり、英国の世界的な保険市場ロイズ・オブ・ロンドンへの影響がとりわけ大きいとみられる。バークレイズのアナリスト陣がリポートで分析した。
橋の損害に対する保険金請求だけでも12億ドルに達するとみられるほか、不当な死亡事故に絡み3億5000万-7億ドル、さらに港湾閉鎖に伴う事業中断による未確定額の賠償責任が発生し得ると述べている。
同行のイワン・ボクマット氏らは「今回の事故についてはまだ調査される必要があるが、とりわけ海上市場において、著しい請求額になる可能性があると当社では考えている」と記した。
保険はシンジケート化されているため、支払いリスクは各社に分散される見通しで、保険契約はアクサXLが主導しているという。他の主要な海上再保険会社には、ハノーバー再保険、スイス再保険、ミュンヘン再保険、ルネッサンス再保険が含まれる。ロイズ・オブ・ロンドンが大きく関与しているため、ロンドン市場の小規模な再保険会社は比較的リスクが高いかもしれないとも指摘した。
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原題:Insurers Face Billions in Baltimore Bridge Claims, Barclays Says(抜粋)
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Joe Easton