辰己、元気に先制打 死球の影響感じさせず「いい形で取れた」 野球プレミア12
野球の国際大会「プレミア12」は22日、東京ドームで2次リーグ第2戦が行われ、日本代表がベネズエラに9―6で逆転勝ちした。 【写真】侍ジャパンが初回に猛攻 辰己涼介、森下翔太らのタイムリーで3得点 3―2の六回に2番手の井上(巨人)が2点本塁打などで3失点したが、直後に坂倉(広島)のソロ本塁打、栗原(ソフトバンク)の押し出し四球、牧(DeNA)の満塁本塁打で計6点を奪い逆転した。 辰己(楽天)が元気にグラウンドを駆け回った。一回1死二塁、追い込まれてから外寄りの落ちる球を逆らわずに左方向へ流し打ち。フェンス直撃の二塁打で先制点を呼び込むと、森下の中前打で二塁から一気に生還し、「いい形で先制点が取れてよかった」とうなずいた。 17日のキューバ戦でモイネロ(ソフトバンク)から右肘に死球を受け、18日のドミニカ共和国戦を欠場した。状態が懸念されたが、2次リーグを控えた20日の全体練習後には「モイネロが当ててくれたんで、いいスイッチが入りました」と万全を強調していた。 言葉通り、2試合ぶりに先発出場した21日の米国戦では2安打1盗塁。「舞台がでかくなればなるほど(ひらめきが)降ってくる」という27歳が、打率1割3分3厘と乗り切れなかった1次リーグの鬱憤を晴らしている。 4年連続ゴールデングラブ賞に輝いた守備の名手は今季、最多安打と打撃部門で初タイトルを手にした。「野球が好き。試合に出られるだけでうれしい」と緊張感も楽しみながら、走攻守で存在感を放っている。(川峯千尋)