イルカの息づかいやトビハゼが跳ねる音”楽しむ「音を感じる水族館」 ”聴覚過敏でイルカショーが見られない”客の要望を受け実現 人工音を排除
RKB毎日放送
福岡市のマリンワールド海の中道で「音を感じる水族館」というイベントが行われました。 【写真で見る】マリンワールド海の中道「音を感じる水族館」 人工的な音を消して海の生き物たちが出す音を楽しんでもらおうという初めての取り組みです。 ■スピーカーから音楽や音声案内が消える BGMが流れる中、魚たちが優雅に泳ぐマリンワールド海の中道。 この日は午後6時になると・・・ BGMの音が消えました。 海の生き物が出す音や水が流れる音に耳を傾けてもらおうとスピーカーから流す音楽や音声案内を消す、初めての取り組みです。 イルカプールの波の音やイルカの息づかい。 耳を澄ますとトビハゼが跳ねる音も聞こえてきます。 ■「聴覚過敏でイルカショー見られない」来館者の声がきっかけに 「音を感じる水族館」というこのイベント。 きっかけとなったのは水族館に寄せられた来館者からの声でした。 マリンワールド海の中道 魚類課・大野花歩さん 「あるお客様から、娘さんが聴覚過敏があって水族館は楽しく来てるんですけどイルカショーとか大きい音、BGMがなったりとかするのでそういうのが怖かったりとか緊張しちゃってイルカショーが見られないというお声がありまして、ちょっとじゃあ検討してみますというとこからこの音を感じる水族館が始まってます」 ■イルカショーは手書きのパネルで説明 江越楓リポーター 「こちらのエリアでは今まさにイルカショーが行われていますが、普段とは違う静かなショーなので水しぶきやイルカの声がよく聞こえます」 ショーの流れは普段と変えず観客が動きを合わせるプログラムではマイクを使わず手書きのパネルで説明しました。 来館者「初めて音が無かったからすごくバシャーンとか音が出ててすごかった。」 来館者「(こういったイベントは)どんどんやってほしいなと思いました。」 来館者「私実際、大きい音が結構苦手で館内放送とか苦手なことが多いんですけど、今回は静かで快適に楽しめたので非常に私みたいな人にとってはありがたい取り組みだなっていう風に感じます」
この日は、予想を上回るおよそ1000人の来館者が「音を感じる水族館」を楽しみました。 マリンワールド海の中道は今後もこのイベントを開催したいとしています。
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