競技人口1億人、プロリーグも活性化。アームレスリング世界女王・竹中絢音が語る競技発展のヒント
一つずつ階級を上げて「いけるところまでいきたい」
――今後のキャリアで、アームレスリングを何歳まで続けていきたいとイメージしていますか? 竹中:何歳になってもできる競技だと思いますが、私自身は、選手としてやるのは30代までだと思います。もともと、始めたときに「世界一になる」と言って始めたので、世界で通用するレベルの間は続けたいと思っていますし、自分が成長できる間は続けたいですね。でも、成長できなくなって、自分の限界が見えたらやめると思います。 ――もし、アームレスリングの選手じゃなかったら、どんな職業についていたと思いますか? 竹中:それが、わからないんですよね。小さい頃からこの競技だけをやってきたので、他の仕事をしているイメージが湧かないんですよ。 ――その徹底力は、スポーツだけでなく、どんな仕事でも生きそうですよね。憧れのアスリートとか、今後こういう存在になりたいというイメージはありますか? 竹中:アームレスリングだけではなく、いろいろな競技を見て、「この選手の考え方いいな」と思うことがたくさんあるので、特定の個人というよりは、そういう自分にはない視点でいいものはどんどん吸収するようにしています。 ――今後の目標を教えてください。 竹中:昨年55kg級で世界一になりましたけど、世界大会で一つずつ階級を上げて、行けるところまで行こうと思っています。女子でも、世界になると80kg級とか90kg級ぐらいまであるので、一つずつクリアしていきたいですね。4月のアジア選手権は社会情勢を考えて、今回は出場を断念しましたが、直近では7月に一発勝負のワンマッチがあります。相手が60kg級の世界チャンピオンなので、そこで今の力を試してみて、階級を上げるかどうか考えて世界に出ていこうかな、と考えています。 ――竹中選手の活躍をきっかけにアームレスリングに興味を持った人に、どんなポイントを見てほしいですか? 竹中:腕相撲とは違う、アームレスリングというスポーツの競技性やルールとか、駆け引きの繊細さなどを見てもらいたいですね。それと、個人のYouTubeで試合や練習の様子を発信しているので、そちらもぜひ見ていただけたらうれしいです。 <了>