旅の新トレンド「分散型ホテル」おすすめ 10
客室は、2024年3月に新規オープンした「SHIPPOU」棟を含め、全13棟14室。いずれも由緒ある商家や元料亭、重厚な蔵などを可能な限り生かしながら改修しており、歴史ある町にとけ込みながら、タイムスリップしたようなステイを提供してくれる。 たとえば、3室を有する「YATA」棟(写真)は、明治から製綿業を営んでいた元商家。入口付近の足元には、石畳のかわりに瓦が模様を描くように埋められているなど、当時の人の暮らしを感じられるディテールが残されている。
一棟貸しにできる「AOI」棟(写真)は、もとは地元で愛されていた料亭。夏と秋の大祭では目の前を山車が通る特等席となるんだとか。 そのほか、和紙とお香の商いをしていた築120年以上の商家を生かした「GOKO」棟や、黒壁が印象的な元穀物商・質商の「SEIGAKU」棟など、個性豊かな宿泊棟が点在。それぞれの棟を見て回るだけでも、佐原の町の魅力を堪能できそう。
いずれの宿泊棟からもほど近い場所にある、系列のカフェ「VMG CAFÉ」は町歩きの休憩スポットにぴったり。小野川沿いに佇み、町のランドマーク的存在として愛されてきた築150年超えの県指定文化財だ。奥の蔵では建物の名前でもある「中村屋商店」が営業しており、佐原ならではのお土産を購入できる。 町歩きだけでなく、ここだけのアクティビティに参加するのもおすすめ。小野川を小舟で巡りながら朝食をいただくツアーや、近隣のパワースポットとして有名な香取神宮では昇殿参拝を含む特別なツアーなども実施しているので、ぜひチェックしてみて。 佐原商家町ホテル NIPPONIA 住所/千葉県香取市佐原イ1708-2(KAGURA棟) tel. 0120-210-289(VMG総合窓口)
NIPPONIA 小菅 源流の村/山梨・小菅村
まるで村全体でもてなしてくれるような宿泊体験ができるのが「NIPPONIA 小菅 源流の村」。美しい自然と歴史ある建造物を有しつつも、高齢過疎化が進んでいた山梨県小菅村を活性化させるプロジェクトとして2019年に開業した。 コンセプトは、「700人の村が一つのホテルに」。ホテルの番頭さんからシェフ、ドライバー、庭師など、ホテル運営にかかわる多くの人は実際に小菅村の住人だ。