角田裕毅、レースペースの悪さに苦しみ13位「スタートで大きく浮上も入賞圏内にとどまれず」チームは苦戦原因を分析へ
2024年F1カタールGP決勝を、RBの角田裕毅は13位でフィニッシュした。 14番グリッドからミディアムタイヤでスタートし、1周目に10番手にポジションを上げた。スタート直後のアクシデントにより導入された1回目のセーフティカーを経て、リスタートの5周目に9番手に上がることに成功。しかし10周目にはケビン・マグヌッセン(ハース)に、13周目にはピエール・ガスリー(アルピーヌ)に、14周目にはフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)に、15周目には周冠宇(キック・ザウバー)にかわされ、13番手にポジションを落とした。 【写真】2024年F1第23戦カタールGP決勝 バトルする角田裕毅(RB)とピエール・ガスリー(アルピーヌ) 35周目、2度目のセーフティカー出動時に、他の多数のマシンと同様にピットインし、ハードタイヤに交換、セカンドスティントは12番手からスタート。3回目のセーフティカー出動時の40周目、角田は再度ピットインしソフトタイヤを装着し、最後までプッシュする戦略を採る。14番手でコースに復帰した角田は、他車のピットインなどで一時12番手に上がった後、ペナルティを消化したランド・ノリス(マクラーレン)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に抜かれ、13位でフィニッシュした。 今回RBはレース中のペースが悪く、角田の自己ベストタイムは47周目、ソフトタイヤ装着時に記録した1分26秒144で、ノリスのファステストラップから3.760秒も遅く、フィニッシュしたドライバーのなかでは最下位だった。 現在、アルピーヌおよびハースとコンストラクターズ選手権6位争いをしているRBだが、今週末、3チームのなかで唯一ノーポイントに終わり、6位アルピーヌとは13ポイント差、7位ハースとは8ポイント差の8位にとどまっている。 チーフテクニカルオフィサーのティム・ゴスは、レースペースが極めて悪く、ポイント圏内にとどまることができなかったと語った。 「残念な一日だった。ドライバーふたりとも、良いスタートを切り、ポイント獲得に向けて有利な位置につけることができた。しかし、スプリント同様、このサーキットでは通常のレースペースに遠く及ばないペースしか発揮できないことがすぐに明らかになり、ポイント圏内の位置を守るのが難しかった」 「エンジニアと戦略チームは、状況を好転するために最善を尽くし、レース終盤ではソフトタイヤまで試してみた。検討すべきデータは山ほどあり、テクニカルチームは、休むことなく、今回苦戦した理由の解明に当たる。アブダビではドライバーたちが戦えるよう、次はより優れたレースカーを提供するために、力を尽くす」 チーム代表ローレン・メキースは「金曜プラクティスの時点から、パフォーマンスレベルの面で非常に厳しい週末となった」と述べている。 「このトラックでは必要なペースを全く発揮することができなかった。チーム同士が僅差で並んでいるため、自分の最適レベルからコンマ数秒遅れただけで、ポジションが大幅に下がってしまう」 「とはいえ、コース上を走行した時間は無駄にはならない。この出来事から、数日後のアブダビだけでなく、来年に関しても役立つ教訓を得ることができるだろう」 「アブダビでビザ・キャッシュアップRBとしての最初の年を最高の形で締めくくるため、トラックに来ているスタッフ、ファクトリーのスタッフ全員が、懸命に努力している」 ■角田裕毅(ビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1チーム) 決勝=13位(57周/57周) 14番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→ソフト 厳しいレースでした。ポジションを上げる最大のチャンスはスタートにあると分かっており、良いスタートを切ることができました。でもその後、ペースが低下し始め、ポジションを落としてしまいました。 チーム全体でデータを確認し、今週末、何がうまくいかなかったのかを理解し、今後のために学びたいと思います。 (次戦)アブダビは来週です。全員がリセットして臨む必要があります。シーズン最後のレースウイークエンドに向けてベストを尽くします。 [オートスポーツweb 2024年12月02日]