隣席はまさかのサポーター「大迫選手PK外しました!」 機内で知った“異例のJ2降格”
札幌の鈴木武蔵が明かす舞台裏「機内で決まってしまったので残念でした」
北海道コンサドーレ札幌は11月30日、翌日に試合を控えているという異例の状況でJ2降格が決まった。最終節の1つ前となる第37節は、同日の同時刻にキックオフするのが通例だが、対戦相手のサンフレッチェ広島が11月28日にACL2を戦ったことで、1試合だけ12月1日の開催に。FW鈴木武蔵が舞台裏を明かした。 【実際の映像】「涙止まらない」J2降格決定も…札幌サポーターが掲げた横断幕メッセージ 試合前の時点で17位の柏レイソルと勝ち点6差。ヴィッセル神戸とホームで対戦した柏が引き分け以上だと7差となるため、2試合では届かなくなる札幌の降格が決まる状況だった。柏は前半5分に先制。後半アディショナルタイムにPKを献上したが、FW大迫勇也が失敗。直後に同点弾を許したがドローで凌いだ。 ちょうどその頃、札幌のチームは広島へ移動の真っ只中。鈴木によると「最初は試合を見ていて、途中から飛行機に乗ってもう気にしないようにしていたんですけど、機内で決まってしまったので残念でした」という。さらには隣の席が札幌サポーターで「大迫選手がPK外しました!」と逐一報告してくれたようだ。 一方で、自力ではどうしようもないところで決まってしまった降格に、「みんなやっぱりちょっと落ち込んでいる感じだった」と言葉少なでの移動となってしまったという。それから一夜明けて臨んだ広島戦だったが、前半8分に先制を許す。同42分には鈴木が同点弾を決めたが、4点を追加されて1-5で敗れた。 「苦しいシーズンで、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですし、降格が決まっても、アウェーの地に1400人のサポーターが来てくれて、自分たちは本当に嬉しいし、そのサポーターの声援に応えられなかったのが本当に悔しい気持ちでいっぱいなんですけど、苦しいシーズンの中で、ずっとこれまでアウェーでもホームでもたくさんの人が応援してくれたので、感謝の気持ちを伝えたいです」 今季はガンバ大阪から期限付き移籍で札幌に復帰した鈴木だが、自身の去就については「まだ何も話していないです」とした。最終節の柏戦は、今季限りでの退任を発表したペトロヴィッチ監督と戦う最後の試合となる。「ミシャサッカーの集大成を次の試合で見せられればなと思います」と言葉に力を込めた。
FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo