どうなる?!再び入国拒否のジョコビッチは法廷闘争も全豪OP出場に暗雲…現地法律専門家は「国外退去となる可能性が高い」
英ガーディアン紙は、メルボルン大学のスポーツ法局長であるジャック・アンダーソン教授の見解を掲載した。 アンダーソン教授は、「ジョコビッチが豪州を離れなければならない可能性が高い」と断言し、連邦裁判所は、今回は、政府の決定を覆さないという可能性を予想。 「ホーク移民相は、健康と秩序と公共の利益を理由に入国ビザを取り消しており、法律の下では非常に広範囲の裁量権を持っている。一方のジョコビッチの弁護士は、移民相が決定した理由が合理的ではないと主張する方法をみつけようとするでしょう。だが、その訴えは難しく、入国ビザが認められることは不合理となるでしょう」と説明した。 ジョコビッチの弁護士は「政府はワクチン接種を免除されているジョコビッチの入国を認めることが国民の抗ワクチン感情を高める可能性があると考えている」と、今回の決定が政治的判断であることを批判。豪州放送協会(ABC)も「政治的な犠牲になる」との見解を報じているが、豪州の地元メディアによる世論調査では、国民の83%がジョコビッチの国外退去を求めているという。 アンダーソン教授は、その国民感情は、次から次へと報道によって疑惑として報じられたジョコビッチのセルビアでの問題行動が影響していると見ており、その上で、「豪州政府は、裁判で彼らが合理的かつ倫理的に行動したことを示すでしょう。この事件は、裁判所が、政府が別の方法で何かをすべきだったかどうかを判断するものではない。ホーク移民相が事実と証拠にもとづいて適切な判断をしたかどうかが審理されます」と、ジョコビッチに国外退去の結論が下され、全豪オープン出場は不可能になるという見解を示した。 また英BBCも、「政府によって入国ビザを取り消され、21度目の記録となるメジャー制覇のチャンスは拒否される方向となった」と、全豪オープン出場の可能性を否定した上で、全仏、全英、全米と続く、“今後“の展開についても懸念を示した。 「他の国はワクチン接種をしないジョコビッチの入国を止めるだろうか。他のグランドスラム大会でのプレーは妨げられるだろうか。そして、それはどの程度の期間だろうか。ジョコビッチの豪州入国問題は、他の国へ入国する際にも困難に直面するかどうかという問題を浮上させた」。記事は「ナダルが指摘したように、ジョコビッチがワクチンを接種すると決断すればこのような問題には直面しないだろう」とも指摘。 「いくつかの政府は、海外からの渡航者に新型コロナのワクチン接種を義務付けている。またPCR検査が陰性で、到着後に隔離期間を守れば、ワクチン未接種の渡航者も入国を認めている」とし、「パンデミックが不確かな状況を作り上げている中、ジョコビッチは次の数カ月の予定を明かしていない」とも伝えた。 果たしてジョコビッチの運命は…。16日に注目の結論が出される。