「バーバリー」「グッチ」を筆頭にコティは自社の高級フレグランスも好調
「バーバリー(BURBERRY)」「グッチ(GUCCI)」「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」「ダビドフ(DAVIDOFF)」などのビューティライセンスを所有するコティ(COTY)の2024年1~3月期(第3四半期)決算は、売上高が前年同期比8%増の13億8000万ドル(約2194億2000万円)だった。好調なプレステージフレグランス部門が全体を押し上げ、業界予想を上回った。一方の純利益は、時価評価に基づく株式交換による大幅な利益があった前年度の1億510万ドル(約167億1090万円)から大きく減少し、50万ドル(約7950万円)となった。 【画像】「バーバリー」「グッチ」を筆頭にコティは自社の高級フレグランスも好調
「バーバリー」の新フレグランス“ゴッデス”が成長要因
カテゴリー別に見ると、プレステージ部門の売上高は同8%増、コンシューマープロダクト部門は同6%増、プレステージフレグランス部門は同7%増となった。プレステージフレグランス部門では、大型ローンチにより昨年の第2四半期に売り上げ新記録を樹立した「バーバリー」の新フレグランス“ゴッデス”が引き続き主要な成長要因となった。他商品も好調だったことから、同ブランドの今期の総売上高は同50%増を達成した。そのほか好調だったのは「マーク ジェイコブス」の“デイジー ワイルド”と「カイリー コスメティクス(KYLIE COSMETICS)」の“コスミック カイリー ジェンナー”。両商品は当年度米国で発売されたフレグランスのトップ2を占めるという。
新自社ブランドは英百貨店で同社No.1売り上げ
スー・ナビ(Sue Nabi)最高経営責任者(CEO)は、「米国のフレグランス市場は、誰もが減速すると予想していたにもかかわらず、今も伸び続けている」と述べる。同社は今年創業120周年を迎え、2月には自社で高級ニッチフレグランスブランド「インフィニメント コティ パリ(INFINIMENT COTY PARIS)」をローンチした。14種類の香りをラインアップした同ブランドについてナビCEOは、「好調なスタートを切っている。D2C(ダイレクト トゥ コンシューマー)の売れ行きは予測を3倍ほど上回る。(英老舗百貨店の)リバティ ロンドン(LIBERTY LONDON)の旗艦店では、ニッチフレグランスフロアの中でNo.1の売り上げを記録した。これは高級フレグランスラインを自作することの意義を示している」と自信を見せる。