スペインで12月にインフレ加速、ECBの緩やかな利下げを後押しか
(ブルームバーグ): スペインのインフレ率は12月に予想以上に上昇し、2カ月連続で2%を上回った。前年の要因によるベース効果が響いた。この統計は、欧州中央銀行(ECB)の緩やかな利下げを後押ししそうだ。
スペイン統計局(INE)が30日発表した12月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比2.8%。11月は2.6%で、ブルームバーグが調査したエコノミスト予想の中央値は2.6%だった。
エネルギーや一部の食品価格を除くコアのインフレ率は2.6%だった。
ラガルドECB総裁は今月、ユーロ圏全体のインフレ率は足元では現在の水準付近で変動するものの、ここ数年の急騰は次第に過去のものとなりつつあると述べた。
これによりECBは今年、0.25ポイントの利下げを4回行うことが可能になった。2025年にもさらに4回の利下げが行われ、中銀預金金利は2%になると予想されている。政策委員会の大半は、「緩やかな」と表現されることの多いこうしたアプローチへの支持を表明している。
ユーロ圏の主要国で、今月のインフレ率を週内に発表するのはスペインだけ。ドイツ、フランス、イタリアなど域内他国は祝日の影響で1月6日からの週に発表を予定している。
原題:Spanish Inflation Accelerates, Backing Gradual ECB Rate Cuts (1)(抜粋)
--取材協力:Barbara Sladkowska、Joel Rinneby.
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Joao Lima, Rodrigo Orihuela