冷たい水と常温の水、どちらを飲むほうがいいの? 専門家にASK
※この記事は、海外のサイト『delish』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 「スタンレー」から「イエティ」まで、注目を浴びている水分補給。水を飲むことは生きるために不可欠だけど、とくに最近話題に上がる場面が増えている。多くの人が冷たい水を好むけれど、飲む水の温度は気にするべき? 冷たい水よりも温かい水のほうが健康にいい、という話を聞いたことがあるかもしれない。このテーマに関する研究は少ないけれど、このウワサについて専門家の意見を聞いてみた。
「正直に言って、ほとんどの人は一般的に水分の摂取量を増やすことでメリットがあるので、水温については個人の好みによるでしょう」と話すのは、登録栄養士、全米ヨガアライアンスRYTの資格をもち、労働環境のウェルネス専門家で、『サーティ・ミニッツ・ウェイト・ロス・クックブック』の著者であるマンディ・エンライトさん。 サプリブランド「ヌシフィック」の栄養部門責任者であるエイミー・リー博士は、水温による違いに関する研究はほとんどないにも関わらず、冷たい水は消化に悪いと考える人がいます、と語る。さらに、お湯のほうが体温との相性が良く、副鼻腔を開く効果があると信じる人もいる。しかし、これらの主張は科学的に証明されていない。「特定の温度で水を飲むことの健康効果に関して、信頼できる研究データはありません」とリー博士。
温かいまたは熱い飲み物を飲むことには、文化的な意味もある。イギリスの大手新聞紙『ガーディアン』に、中国系のライターが、彼女の住むコミュニティでは、一般的に水道水よりもお湯が好まれると書いている。中国医学でもアーユルヴェーダでも、冷水より温水が好まれることが多い。 「西洋医学において、中心(コア)体温が非常に高い場合、熱を下げる手段として液体を使用することは知っています」とリー博士。一部の人は、冷水を飲んで体温が下がると、体が体温を上げないといけないので、冷水はカロリーの消費に役立つと言う。しかしリー博士は、この過程で体がどれだけのカロリーを代謝するのかは誰にも分からない、と答えている。 基本的に、水はすべて等しく体にいいものなので、一般的に十分な水分を摂るように気をつけよう。ウォーターボトルを清潔に保つ方法やヒントはこちらの記事を参考にして。
translation : Mutsumi Matsunobu cooperation : Yumi Kawamura photo : Getty Images